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電気とエネルギーのプロムナード 自然と向き合いながら水力発電を支えるダム管理所
小見野々ダム
小見野々ダムで働く秋月さん
小見野々ダムで働く秋月さん
 渓谷を流れる水は、川となり海に注ぎ、やがて雨となって再び地上を潤します。水力発電は、この自然の中を循環する「水」の力を利用する環境に優しい発電方法。エネルギー資源の乏しいわが国にとって、貴重な純国産の再生可能エネルギーです。その多くは、大自然に囲まれた山間にある「ダム」の水を利用しています。
 四国電力では、四国内に18カ所、大小さまざまな水力発電専用のダムを保有しています。今回は、徳島県那賀町にある小見野々(こみのの)ダムで働く秋月さんに話を聞いてきました。

小見野々ダムについて教えてください。

 小見野々ダムは、剣山連峰に源を発する那賀川の上流に位置し、昭和43年に完成した水力発電専用のダムです。全国的に有名な黒部ダム(富山県)と同じドーム型アーチダムで、同型式では四国最大の高さ(62.5m)を誇ります。
 アーチダムとは、貯水池の水圧を河川の両方の岸で支えるようにつくられているダムで、力強く美しい曲面形状が特徴です。川幅が狭く、岩盤が丈夫な場所に適しています。
 このダムに貯められた水は、徳島県内で最大の水力発電所である蔭平(かげだいら)発電所(総出力約4万7千kW)の水源として使用されています。

上空から望む小見野々ダム

ダムではどんな仕事をしているのですか?

 自然の恵みである大切な水を有効に活用して電気をつくるために、ダム施設の運転・保守を行っています。
 具体的には、大雨が降った時にダムゲートを操作して放流するなど、刻々と変化する気象情報に常に注意を払い、ダムの監視・制御を行っています。また、ダム本体やダムゲートなどの機器類に不具合がないか、小さな異常も見逃さないよう、日々、保守点検を行っています。

刻々と変化する天候を確認しながら24時間体制で行うダムの監視・制御(ダム貯水池内の水が既定の量を超えないよう、適宜放流を実施)
取水口ゲートの巻上機の点検作業

ダムで働いていて大変だと思うことは?

 急な大雨への対応です。小見野々ダムのある那賀川上流域は、全国有数の多雨地帯であり、雨量が増える梅雨や台風のシーズンは、緊張感が特に高まります。急な大雨などにも適切に対応できるよう、24時間体制で監視し、安全なダム放流に万全を期しています。
 また、ダムには大量の水と一緒に流木が流れてきます。ダムの上流に設置している網場(あば)と呼ばれるネットにかけて回収していますが、台風の後には、大量の流木が流れ込むので、回収が大変です。
 回収した流木の大部分は、地元の企業で、バイオマス燃料や住宅用建材、家具の材料に再利用するなど、自然や環境との調和を図っています。

ダムに集まった流木は、収集して引き上げられた後、住宅用建材や家具の材料などとして利用

 四国電力では引き続き、貴重な水資源を最大限活用しながら、電気の安定供給に努めてまいります。皆さんもぜひ、自然の中に映える優美なアーチダムをご覧にお越しください。

小見野々ダムでは、ダムの情報を記載したダムカードを配布しています
配布場所 小見野々ダム管理所
受付時間 8:40〜17:20(土・日、祝日含)
電話番号 0884-67-0322
小見野々ダムの放流動画もご覧いただけます
URL:https://www.facebook.com/yonden.jp/videos/1606398522716790/