子どもたちは遊びを通じてさまざまなことを学んでいます。そしてその遊びを助けてくれるのが「おもちゃ」の存在です。
おもちゃにもたくさんの種類がありますが、今回は、その中から知育玩具を紹介します。知育玩具とは、乳幼児期には考える力を育み、小学校入学後には学ぶ楽しさを体験させてくれるおもちゃのこと。成長に合わせて与えることで、子どもの成長に役立ちます。
子どもたちは遊びを通じてさまざまなことを学んでいます。そしてその遊びを助けてくれるのが「おもちゃ」の存在です。
おもちゃにもたくさんの種類がありますが、今回は、その中から知育玩具を紹介します。知育玩具とは、乳幼児期には考える力を育み、小学校入学後には学ぶ楽しさを体験させてくれるおもちゃのこと。成長に合わせて与えることで、子どもの成長に役立ちます。
「乳児期に知育玩具はまだ早いのでは︖」と思うかもしれませんが、乳児の知育は知識の習得ではなく、考える力や生きる力を育むこと。そのため、乳児期の遊びと知育玩具は切り離すことができません。
木のおもちゃは、優しい触り心地で乳児にぴったりです。その代表格、積み木はまさに知育玩具の一つ。積み木で遊ぶことは、手先の器用さが養われ、思考力、創造性が育まれるといわれています。乳児の頃はまだ、積むことも並べることも難しいですが、握ったり、ぶつけて音を出したりしながら、少しずつ五感が育っていきます。
積み木はセットで購入するのが一般的ですが、最初に遊ぶときのポイントとしては、与えるパーツを二つだけにすること。両手に一つずつ持ちカチカチぶつける、投げるからスタートです。
そして徐々に積んでは崩すことを繰り返すようになるので、積めたと思ったらパーツを一つ与えるといったように、成長とともに少しずつ増やしてあげると良いでしょう。また、周りの大人が積んであげ、乳児には崩す楽しさを存分に味わってもらうことも大切です。
積み木をつかんだり、持ち上げられるようになったら、次は突いたりつまんだりといった指先の動きや力加減が、少しずつコントロールできるようになるものもおすすめです。右の知育玩具はワイヤーにそって大きめのビーズが通っているもので、ビーズを行き来させたり、くるくる回して遊びます。とてもシンプルな構造ですが、同じ動きを何度も繰り返しながら遊んでいるうちに、思い通りに指を動かすことが身についていきます。
また、やさしい音や美しいメロディーも、乳児期から幼児期にかけての成長には欠かせないもの。自分で音が出せる「おもちゃの楽器」は、想像力を育んだり、好奇心を芽生えさせてくれます。
早い時期から音感を身につけさせたいという場合は、良質な素材を使用し、正確な音階で演奏できるものがおすすめです。親子で一緒に演奏して楽しい時間を過ごしてみましょう。
幼児期は文字や数字に興味がなくても、学習の土台になる遊びを十分にすることで学ぶ準備が整います。机に座って学習するのが苦手でも、遊びながらであれば文字や計算などにも興味を持つようになります。
読み書きボードやカルタなどもこの時期に用意してあげたいアイテムです。カルタはひらがなだけでなく、国旗や標識などさまざまな種類があるので、吸収の早いこの時期に、たくさん触れる機会を作ってあげると良いでしょう。
史上最年少プロ棋士、藤井七段が遊んでいたとして大人気となったのが、右の知育玩具です。パーツを自由に組み合わせて道を作り、玉を転がして遊びます。積み木やブロックを積み上げるという遊びに、玉を転がすという別の要素を一つ加えることで、つながる、転がる、落ちる、といった新たな発想が湧いてきます。
幼稚園に通うようになると、一人遊びはもちろん、お友だちとのグループ遊びも多くなります。力を合わせて大作にチャレンジするなど、遊びを通して協調性も育まれることでしょう。
小学校に入学すると、いよいよ勉強がスタートしますね。さまざまな不安が出てきますが、まずは学ぶこと、分かることは楽しいことだと実感させてあげるのが一番です。
立体の面積や体積などを学習するときに力を発揮するのが、空間の認識力です。実はその能力を育むのに効果的といわれているのがブロックなどで遊ぶこと。立体をさまざまな角度から見たり、組み立てたりすることで自然と身につくのです。
中でも、算数が得意な子どもが遊んでいるものとして、一躍有名になったのがマグネットの知育玩具です。
磁力を活用することで形を無限に作ることができるのが特徴。N極とS極の仕組みが分かれば、磁力を活用して独創的な作品をいくつでも作ることが可能です。徐々に遊び方を発展させることにつながり、理科の学習にもなります。
小学生になると通学したり地域の施設を利用することで、行動範囲が広くなり、徐々に地域の地理を覚えていきます。社会科の最初の難関は日本地図ですが、47もある都道府県の名称と位置を覚えるのは、実体験がないぶん難しく、教科書上だけで覚えようとするとなかなか大変です。
そんなときにこそおすすめしたいのが遊びの力。日本地図のパズルで繰り返し遊ぶことで、各都道府県の形や大きさ、位置関係が覚えられます。親子で競争すると子どものやる気が倍増するので、ぜひ家族で挑戦してみてください。
知育玩具を単なるおもちゃと捉えず、発育段階に適したものを用意することで、子どもの成長にはとても役に立つアイテムになります。ぜひ参考にしてみてください。
こんどう たかこ
All About「おもちゃ」オフィシャルガイド。おもちゃコンサルタントの資格を持ち、おもちゃ専門誌の特集記事などを担当する編集者。2児の母でもあり、子育て系の媒体でママ目線の記事を執筆する他、ママ関連市場のプランニングも手がける。