
高松城天守鯱(しゃちほこ)

高松市指定有形文化財
製作/宝暦8年(1758)
作者/森田新八
寸法/高さ192.7cm、幅(接地面)36.5cm、前後長103cm
日本三大水城(みずじろ)の一つにも数えられる高松城は、天正(てんしょう)16年(1588)から豊臣秀吉の家臣であった生駒親正(いこまちかまさ)によって築かれ、現在は玉藻公園として市民の憩いの場となっています。この高松城の天守を飾っていたのが写真の鯱です。
鯱は、高さが192.7㎝の鋳銅(ちゅうどう)製。シンプルで細身の外観に細い突線(とっせん)でユーモラスな顔の表情や鱗(うろこ)、鰓(えら)などが表現されています。左右それぞれの鰓の後ろには別鋳の胸鰭(むなびれ)を取り付けるための長方形の穴と、胴部には竜の脚をイメージしたであろう左右2対の鰭の痕跡が見られます。
頭部先端の両側に刻まれた銘文と、高松藩士小神野與兵衛(おがのよへい)が著した「小神野筆帖(ひっちょう)」などの史料の記録から、貞享(じょうきょう)4年(1687)以来何度かの天災により天守の鯱が崩落し、宝暦(ほうれき)7年(1757)に藩主が製作を命じた鯱であることがわかります。古式の鋳造技術が用いられ、年代や来歴も明らかな価値の高い資料であることから、平成30年3月に高松市の有形文化財の指定を受けています。


住所 |
香川県高松市昭和町1丁目2番20号(サンクリスタル高松4階) |
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電話番号 | 087-861-4520 |
開館時間 | 9:00〜17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
URL | http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/23506.html |
備考 | 常設展にて展示 |