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ひとことジャーナル

疲れが取れて翌朝スッキリ!!
眠りの質を上げる効果的な睡眠メソッド

毎日のことだけれど、なかなか見直す機会のない睡眠環境。寝ても疲れが取れなかったり、寝つきが悪かったりしていませんか。実は、少しの工夫で上質な睡眠を取ることができ、日中の活発な活動につながります。

寝ている間にパワーをチャージできる、効果的な睡眠を取るために、押さえておきたいポイントを紹介します。

寝具を見直し、

意外な盲点?
リネンや服装を見直して

寝室の温度が合っていなかったり寝具が湿っていたりすると、不快な刺激を感じて交感神経が働き、目が冴えてしまいます。眠るときには、できるだけ不快な要素を取り除いておくことが大切です。シーツやカバーは寝汗や皮脂で見た目以上に汚れているので、週に一度を目安に交換しましょう。

スウェットや部屋着で寝ている人はいませんか。こうした衣服は生地が厚く、縫い目がゴワゴワしているので、寝返りの際に生地の摩擦が大きくなり、体に余分な力が入って十分に疲れが取れません。綿素材のパジャマに替えただけで、体の疲れがよく取れてビックリした、という声をよく聞きます。パジャマを選ぶときには、①体型に合っているか②肌ざわりが良いか③吸湿性と放湿性に優れているかの3点を確認しましょう。

枕を持ったパジャマ姿の女性

症状でチェック
睡眠環境の不具合

起床時に腰が重い感じのする人は、敷き布団やマットレスがくたびれてしまっている可能性があります。この場合、睡眠時の姿勢が適切に保てないため、体が十分にリラックスできません。どこかに力が入った状態のため、血液やリンパの流れが妨げられているのです。

一般的に、敷き布団の寿命は3~5年、マットレスは10年が目安といわれています。

首や肩が凝る人は、枕の高さや凹凸が体に合っていないことが考えられます。体に合った枕なら、寝返りもスムーズ。あお向けと横向き、どちらでも楽な姿勢を保つことができ、寝ている間に筋肉をほぐし、リラックスすることができます。枕を選ぶときは実際に試してみるのがベストですが、難しいようなら、詰めものなどで高さ調整ができるタイプを選ぶとよいですね。

また、パートナーの動きが気になる方は、別々の寝具で眠ることをおすすめします。できれば、シングルを2つ並べるのがベストです。難しいときは、掛け布団だけでも別にしましょう。人の体温はそれぞれ違うので、掛け布団の調節で、自分にちょうど良い温度を保つことができます。マットレスは、お尻が沈みすぎず、かつ腰も浮かない適度な高さのものを選びましょう。

ベッドで寝る男女
生活リズムを整えて

時間帯を意識して過ごしましょう

夕方以降に居眠りをすると、睡眠欲求が満たされてしまい、夜に寝つきが悪くなってしまいます。30分以上の長すぎる昼寝も同様です。

夕食の時間にも気を配りましょう。睡眠時に食べ物が胃に残っていると、なかなか寝つけません。就寝3時間前までには夕食を終えるのがベストです。最初に生野菜や発酵食品をとるなど、食べる順番に気をつけるだけでも、消化を促進でき、安眠につながります。

休日と平日で起床時刻が大きく異なる人は、生活を見直してみましょう。1日が24時間なのに対し、人間の概日(がいじつ)リズム(いわゆる体内時計)は平均24・2時間。毎日決まった時刻に起床して、このリズムを整えていくことが、快眠につながります。このリズムを乱さないためにも、休日の朝寝坊は1時間以内にとどめることが大切です。

サラダをつつく人

就寝1時間前からは
光の刺激をオフに

睡眠ホルモンとして有名な「メラトニン」は、呼吸や血圧、脈拍、体温を低下させ、自然な眠気を誘う作用があります。メラトニンは、部屋が明るいと分泌が抑制されてしまいます。蛍光灯などの青白い光のもとでは、さらに抑制が強くなります。スマホやパソコンは、目と画面との距離が近く、光の刺激が強すぎるため、就寝1時間前には使用しないよう心掛けましょう。

また、夜中にトイレなどに起きた際、明るすぎる照明で目が冴えてしまうことも。スムーズに入眠できるように、人感センサー付のフットライトを使うのもおすすめです。

ベッドでスマートフォンを操作する女性

覚醒作用のある嗜好品は控えて

就寝前のカフェイン・タバコ・お酒も避けたいもの。カフェインの覚醒効果は4~6時間も続きます。利尿作用があるので睡眠中にトイレに起きる回数が増え、熟睡しにくくなります。ニコチンの覚醒作用も1時間以上続き、深い眠りを妨げます。飲酒でリラックスすれば寝つきが良くなることがありますが、実は眠りが浅くなります。レム睡眠が増え、夢ばかり見るようになる傾向があるので要注意です。

副交感神経優位で自然な眠気を誘う

日中の活動期はさまざまなことに素早く対応できるよう交感神経が働いていて、骨も筋肉も引き締まっています。反対に夜になると緩み、副交感神経が優位になります。

寝つきが悪い人は、意識的に心身をリラックスさせる工夫を。お風呂やシャワーは38~40度ぐらいの少しぬるめが良いでしょう。熱すぎるお風呂は逆に交感神経を刺激してしまい、体温が上がって寝つきが悪くなります。疲れたときでも5分ほどの足湯で清潔にしておくと、汗腺の汚れが落ち、放熱が促されて寝つきが良くなります。

睡眠環境を整えても、悩みや考えごとがあると、交感神経が活性化してしまい、脳がヒートアップしてしまいます。ベッドに入ったら、深呼吸をし、気持ちを鎮めましょう。ゆったりと上質な睡眠をとり、元気な朝を迎えてみませんか。

ぬるめの湯につかる女性

三橋 美穂

全国での講演や執筆活動のほか、快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなどを手掛ける。過去20年間に1万人以上の眠りの悩みを解決した実績を持ち、睡眠を多角的にとらえた実践的なアドバイスと、手軽にできる快眠メソッドは多くの支持を集める。著書に『眠トレ!』(三笠書房)ほか多数。

http://sleepeace.com/