メニュー

歴史・民俗DESIGN
纏(まとい)
所蔵/宇和民具館
製作/昭和時代
寸法/左 高さ約2.6m、幅35cm
   右 高さ約2.2m、幅35cm

纏(まとい)

宇和民具館

戦国時代、戦陣で武将の所在を示す標識の役割だった纏は、江戸時代になると「町火消(まちびけし)」が火事場で各組の標識として使う道具となりました。頭頂部の陀志(だし)に各組の名称が印(しる)され、すぐ下に布製の馬簾(ばれん)が約24本付いています。

その昔、消火活動は類焼を防ぐための破壊消火でした。纏持ちは、その火事場の最前線に立ち、高く掲げて火元や風向きを知らせ、火消したちの士気を高める大切な役割でした。若く体力のあるエースが務める花形だったとも言われています。

明治5年には「消防組」と改称され昭和22年に「消防団」として組織されて行く中、時代の移り変わりとともに消防器具も進化し、纏は現場で使われる事はなくなりました。写真の纏も、陀志の形が消防団の記章である桜を模(かたど)ったものになっているため、昭和22年以降の出初式(でぞめしき)などでシンボルとして飾られていたものだと思われます。

「火消し」の呼び名が変わっても、地域を守る人たちの想いは変わらないのだということが、この纏から伝わってきます。

纏(まとい)
所蔵/宇和民具館
製作/昭和時代
寸法/左 高さ約2.6m、幅35cm
   右 高さ約2.2m、幅35cm
宇和民具館
住所

愛媛県西予市宇和町卯之町三丁目106番地

電話番号 0894-62-1334
開館時間 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 高校生以上500円 小・中学生300円(開明学校の入館料込)、未就学児無料
URL https://www.city.seiyo.ehime.jp/miryoku/uwachonomachinami/uwa_mingu/index.html
備考 常設展にて展示