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歴史・民俗DESIGN
四国カルスト

弘願寺(ぐがんじ)の鬼瓦

所蔵/高知市春野郷土資料館
寸法/高さ:約1.7m、幅:約2.2m
製作/18世紀頃

写真の鬼瓦は、昭和54年まで高知市春野町にある弘願寺の本堂屋根に鎮座していたもので、土佐藩御用瓦師・五郎右衛門の作だと思われます。

弘願寺は二代目藩主・山内忠義ゆかりの寺。鬼瓦の中央部分には、山内家の家紋である「三葉柏(みつばがしわ)」が大きくあしらわれています。

「三葉柏」の左右にあるハートの意匠は日本の伝統的な文様で「猪目(いのめ)」と呼ばれているもの。これには諸説あり、釈迦がその下で悟りを開いたという“菩提樹”の葉をモチーフにした、あるいはその名の通り獣の目で睨みを利かせる魔除けの意味があるとされ、鬼瓦のほか灯籠や刀の鍔(つば)などにも使われてきました。

下部分を覆うのは、躍動感のある「若葉」の文様。これは代々栄えるとの願いが込められた縁起物です。

この鬼瓦が作られたのは、土佐瓦の草創期。今でも原形を保っているものは少なく、土佐の建築史上においても貴重な文化財のひとつです。

お問い合わせ

高知市春野郷土資料館
住所

高知県高知市春野町西分340番地

電話番号 088-894-2805
開館時間 10:00〜18:00(土・日は17:00まで)
休館日 月曜日、祝日、毎月(8月を除く)第3金曜日 年末年始(12月29日~1月4日)
備考 常設展にて展示(入館無料)
URL https://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/20/2019/muse/harunoshiryokan.html