香川県の子育てサークルのパイオニア的存在として、活動20年目を迎えた「NPO法人わははネット」。
創立時から変わることなく「全ての母親が産んでよかったと思える社会に」との思いを胸に、心の底から「わはは」と笑える毎日を
目指して活動する母親たちに注目する。
目指すのは、
みんなで子どもたちを育む社会︕
「NPO法人わははネット(以下︓わはは)」が生まれたのは、平成10年のこと。県外での初めての育児で、周りに頼る人もなく、友だちもいないという経験をした代表の中橋恵美子さんが地元に戻ったのを機に「香川には、転勤で引っ越してくる人も多い。私と同じように孤独を感じているママも多いはず」と立ち上げたのが「子育てサークル輪母(わはは)ネット」だった。
創立時から現在まで、活動の中心は「子育てひろばの運営」と「子育て情報誌の制作」。まだ子育て支援の場が少なく、SNSなどもなかった時代。中橋さんは、母親同士の交流と口コミによる情報の必要性を切実に感じていたという。とはいえ、集まった全員が子育て中の母親たち。社会経験はあるものの、交流拠点の管理や情報誌の編集といった専門知識は一切なかったという。それでも、お互いに助け合いながら、子どもたちとその保護者の居場所を確保し、運営を開始。そのうち「子育てひろば」の利用者が、子どもの就学とともに、スタッフとして参加するようになっていった。
子育て情報誌「おやこDEわはは」の制作では、子育て中のファミリーはどんな情報を必要としているかを周囲に聞くところから始まり、企画や要望を持ち寄っては情報を吟味。お店や施設の取材や写真撮影を慣れないながらも行ったり、子どもが寝た後に原稿を書いたりと、多岐にわたる編集作業を一つひとつ手探りでこなしていったという。
活動を始めて20年。時代とともに「子育て支援」という言葉は浸透したが、一方で子どもたちを取り巻く環境は急激に変わってきた。共働き家庭はもちろん、母子・父子家庭や再婚家庭など、家族のスタイルが多様化し、子育ての当事者が「母親」だけではなくなってきた。家庭によって抱えている課題や状況もさまざまな時代。一人ひとりがほしい情報を得られるようにと「父親支援の講座」や「働く女性のためのキャリアデザインセミナー」「介護と育児を両立させたい人のためのWケア相談会」「発達障害への理解を深めるための勉強会」など、わははの活動も多岐に渡るようになってきた。
さらに、子育てが一段落した層を対象に、子育てサポーターの育成にも力を入れている。木のおもちゃの魅力を伝えようと高松丸亀町商店街振興組合と協働で行っている「木育(もくいく)キャラバン」もその活動の一つ。さまざまな年代の人たちに、おもちゃを通じてコミュニケーションを図ってもらおうとスタートしたもので、将来的には「おもちゃ美術館」の運営も計画している。
「お母さんたちが心から『産んでよかった︕』と思えるためには、地域全体で子どもたちを見守っていくことが大切です。昔と違って、片時も子どもから目を離せない時代になってきました。そんなときに誰かが側にいてくれるだけで、お母さんたちは肩の力が抜け、笑顔になれる。それが子どもたちの幸せにつながるんです」と中橋さんは話す。時代に合わせて、柔軟に広がっていく子育て支援の輪。家族だけでなく、地域の人たちの温かい笑顔に見守られ、子どもたちは伸びやかに成長していく。
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