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歴史・民俗DESIGN neo
土佐打刃物の技を活かしたくじらナイフ
サイズ/全長:約16㎝(刃渡り:約5㎝)
素 材/鉄、鋼、鉄(両刃)

土佐打刃物の技を活かした
くじらナイフ

古くから刃物の産地として知られる高知県。 農林用をはじめとした土佐打刃物が、盛んにつくられてきました。土佐打刃物には鎌や斧、鉈(なた)など多くの種類がありますが、最大の特徴は「自由鍛造(たんぞう)」であること。金型で成形するのではなく、高温に熱した金属を、何度も叩いて延ばし、使う人の好みに応じた形や重さに仕上げるため、熟練の技術が求められます。

「一口に鎌と言っても、草を刈るのか木を切るのかでそれぞれ適した形があるんです」と話すのは、冨士源刃物製作所の二代目・山下哲(さとし)さん。鍛冶職人として四〇年以上、鎌を専門につくっている伝統工芸士です。火造りから粗研磨、焼き入れ、油戻し、ひづみ取り、仕上げ研磨、仕上げと一貫して作業をする中で、全国から入る細かなオーダーにも、柔軟に応えてきました。

そんな自由鍛造の特徴を活かし、新しいプロダクトも生まれました。きっかけはある女性からの「子どもが鉛筆を削るためのナイフが欲しい」という相談。先を丸くしたり、くぼみを入れたりと試行錯誤の末にできたのが、くじらナイフです。その愛らしい姿は子どもへのプレゼントや高知のお土産として、多くの人に親しまれています。

約800度で熱した鉄を叩く作業
約800度で熱した鉄を叩く作業を繰り返しながら、目指す形へと近づけていきます
冨士源刃物製作所
住所 高知県香美市土佐山田町新改184番地
電話番号 0887-53-4508