日本のクラフトビール誕生のきっかけとなったのは、1994年(平成6)の酒税法の改正。最低製造数量基準が年間2,000㎘から60㎘に緩和されたことにより、小規模な醸造所が続々と誕生し、「クラフトビール(地ビール)」ブームが巻き起こる。だが、少量生産のため価格が割高になることなどから、10年ほどでブームは沈静化してしまった。
再びクラフトビールが注目を集めたのは2005年(平成17)頃。海外のコンペティションで日本のクラフトビールが高評価を得たことなどにより、需要が盛り返してきたのだ。
現在、クラフトビールの醸造所は全国に約500カ所、四国には20カ所以上あり、徳島県には5つの醸造所がある。そのひとつ阿波麦酒の「焼鳥酒蔵 よい鳥」は店内でビールを醸造して提供するブルーパブ。JR徳島駅ビル内という全国でも珍しい立地の醸造所であり、旅行客や会社帰りのビジネスパーソンが、列車の乗降前後に気軽にクラフトビールを味わえると人気だ。