一言で説明するのが難しいほど幅広い用途で利用できるカフェ&ランドリー・レンタルスペース「-ito-(いと)」。年齢や性別を超えて、多種多様な交流ができる場所であり、いつか叶えたい夢の実現に近づける場所でもある。
自らもカフェを営業しながら、夢の実現をサポートするのは店長の髙橋渚(なぎさ)さん。ホテルウーマンとして、またブライダルプランナーとして、全国各地を飛び回ったのち、地元に戻り「-ito-」を開業した。髙橋さんは、各地でさまざまな人と出会ううちに「環境的な課題や資金面などがハードルとなり夢を実現できずにいる人の、最初の一歩を応援したいと感じるようになった」と言う。そのことが何かを始めるための場所「-ito-」の開業につながった。キッチンなどの短時間レンタルからカフェの1日レンタルまで、希望に合わせて利用できるのが特徴。また「家事をこなすという名目があると外出する動機になるはず」とランドリーを併設。「できるだけ垣根や敷居をなくして、いろんな人が利用しやすいように」と話す。
当初から「-ito-」のレンタルスペースの運営を「1日店長」として、さまざまな人に活用してもらうことを想定していたが、食品を扱う上で、店長が毎回変わる利用形態は前例がなかった。このため、保健所からは、髙橋さんが飲食店営業許可と菓子製造許可を取り、万が一レンタルキッチンで借り手が食中毒を出してしまうと、髙橋さんの責任となることを指摘されたが「私が全責任を負います」と押し切った。
昨年冬には、カフェとランドリースペースがある棟の隣に、音楽やダンスなどの発表会場にもなる小ホールや自由に利用できる会議室などを設けた建物も新設。利用者の用途はさらに多様になった。