感染リスクを減らせる反面、エコノミークラス症候群※の心配も
2016年(平成28)に発生した熊本地震では、避難所の居心地の悪さや余震の恐怖から車中泊を選ぶ方が多くいました。コロナ禍となり集団感染リスクの低い車中泊は、今まで以上に注目を集めています。しかしながら、熊本地震で災害関連死と認定された方の3割が車中泊をしており、特にエコノミークラス症候群の死亡事故が問題となりました。そのため、コロナ禍以前は「推奨しない」としていた自治体もあリましたが、現在では複数の自治体で車中泊による避難の重要性が見直されています。
※エコノミークラス症候群
深部静脈血栓症と急性肺血栓塞栓症の総称。長時間足を動かさず血液の流れが悪くなることで足の静脈の中にできた血栓(深部静脈血栓症)が、歩行などをきっかけにして、血液の流れに乗り肺まで到達し、肺の血管を塞いで胸の痛みや息切れなどの症状(急性肺血栓塞栓症)が現れること。