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ジャンピングふるさと 「SOIL TABLE」のコンフィチュール(各1,296円) 「SOIL TABLE」のコンフィチュール(各1,296円)
「SOIL TABLE」のコンフィチュール(各1,296円)。「農業はお洒落でカッコいいものだと伝え続けたい」という想いが詰まっている

コンセプトは「お洒落にカッコよく!」
愛媛の「農」を食卓へ

株式会社 楽農研究所

2013年(平成25)、地元内子町を中心に愛媛県で採れた
農作物を扱う青果卸をメイン事業として誕生した
「株式会社 楽農研究所(以下:楽農研究所)」。
豊富な種類の柑橘類など、全国的にはあまり知られていない
愛媛県ならではの農作物をもっと知ってもらいたいとの思いで、
販路開拓やブランド化、地元農家の営業支援など、
消費者のニーズにあわせたさまざまな取り組みを行っている。

「加工品を作って売るといっても何をどうしていいかわからないですよね。失敗もたくさんしてきたので、知っていることは伝えたいと思うんです」と菊地さん
「加工品を作って売るといっても何をどうしていいかわからないですよね。失敗もたくさんしてきたので、知っていることは伝えたいと思うんです」と菊地さん

農家の未来を支える
その役割を担って

内子町にある青果市場が閉鎖されるという話を、代表の菊地義一さんが聞いたのが「楽農研究所」誕生のきっかけ。「農家と消費者をつなぐ卸業がないと地元の農家や飲食店が困ってしまうため、何とかしたい」という理由で創業して以来、農家が大切に育てた農作物の魅力をしっかり伝えたいと、今の時代に適した販売方法を提案し続けている。

農作物の多くは、業者が種類ごとに一定の買取価格を決めるのが一般的なため、対価が合わないこともある。かといって自分で販売先を見つけ、商品PRも手がけるのは大変だ。また、一軒だけでは収穫量が限られてしまい、まとまった量がほしいというニーズに応えるのも難しいため、必要となるのが農家と消費者をつなぐ存在だった。「農家の未来を支えることが私たちの役割だと思っています」と菊地さんは話す。

現在、「楽農研究所」と取引のある農家は約50軒。内子町をはじめ、南予から東予まで愛媛県全域に広がる。「特に南予地域は地元農作物のブランド化の必要性を実感してくれている若手農家さんも多い。6次化を目指す人も多いので、自分自身が農家として直面したことを伝えたり、販路開拓や営業支援のアドバイスをすることもある」と菊地さん。また、農作物のチェックはもちろん、店舗を回って消費者のニーズも農家にフィードバックしている。それぞれの農家の状況を把握する活動を続けてきた菊地さんの手腕に、全国から声がかかることも増えてきた。今年6月に銀座ロフトで開催された、特産品販売で地方の魅力を伝えるイベント「Super Markit!(スーパーマークイット)」では、会場で販売する野菜や果物を愛媛県のあちらこちらから集めるために奔走。ロフトとコラボしたカフェも出店し、旬の果物を使ったスイーツも提供した。また、昨年は今治市大三島に「株式会社 しまなみ楽農研究所」を設立。これまでそれぞれの農家で手がけていたレモンを「神の島レモン」としてブランド化し、耕作放棄地でのレモン栽培も始めている。

おいしく美しい「食」で
「農」を知るきっかけに

「楽農研究所」のもう一つの事業が、コンフィチュールやドレッシングなどの自社ブランド「SOIL TABLE(ソイルテーブル)」を中心とした加工品の製造。「農業を次の世代に繋げていくには、若い人たちに”農業=カッコイイ”というイメージを持ってもらうことが大切。若い人が手にとりたくなるような商品をつくることで農業が注目されるようになれば」と、味だけでなくパッケージや色合いにもこだわる。見た目の美しさと繊細な味わいが評価され、最近では大手セレクトショップ「DEAN&DELUCA(ディーンアンドデルーカ)」でも取り扱われるようになった。また、高級宿として全国から宿泊客が訪れる「オーベルジュ内子」料理長の髙橋昌章シェフとともに野菜を使ったドレッシングやソース類も開発している。

加工事業では、地元販売者のジャムやコンフィチュールなどの製造も請け負う。また、設備導入には高額の費用がかかることから、売上が見込めるようになってから自社で加工場を持てるように、施設自体を貸し出す場合もあるという。これまでに英国のマーマレードアワード2018で金賞を受賞した「ニノズコンフィチュール」や、ピエール・エルメとコラボもしている「GOOD MORNING FARM(グッドモーニングファーム)」などが、「楽農研究所」での製造加工を経て、自社加工へとつなげていった。

「農業に光が当たらないのは、『食』と『農』がつながっていないから。食の向こう側には農業をはじめとする第一次産業があることを知ってもらうことが、愛媛で生まれ育った僕らの役目」と菊地さんは言う。農業を活性化させることで、地域も持続可能になっていく。ここで生きることを誇りに思える地域をつくるために、これからも「農業をもっとお洒落にカッコよく!」を追求し続ける。

製造加工にあたるスタッフは現在8名
製造加工にあたるスタッフは現在8名。19歳〜70代までの女性がシフト制で作業する
全国からのオーダーに「自分たちが手がけたものがたくさんの人に愛されているのはうれしい」と話すスタッフの皆さん
美しく繊細な仕上げを行うため、根気のいる作業が多いという。全国からのオーダーに「自分たちが手がけたものがたくさんの人に愛されているのはうれしい」と話すスタッフの皆さん
旬の食材を活かした美しい料理を生み出す「オーベルジュ内子」の髙橋シェフ
旬の食材を活かした美しい料理を生み出す「オーベルジュ内子」の髙橋シェフ。手前は「楽農研究所」とともに開発した玉ねぎドレッシング
「オーベルジュ内子」で提供されるモヒートやティーソーダなど見た目も美しいドリンク類
「オーベルジュ内子」で提供されるモヒートやティーソーダなど見た目も美しいドリンク類。「神の島レモン」や内子町産のハーブ、フルーツが美しさとおいしさを引き立てる

お問い合わせ

株式会社 楽農研究所
住所 愛媛県喜多郡内子町内子1970
電話番号 0893-57-6612
URL http://www.lucknow-lab.jp
株式会社 しまなみ楽農研究所
住所 愛媛県今治市上浦町井口7426-2
電話番号 0897-72-8188
メール rakunou1001@outlook.jp
URL https://kaminoshima-lemon.jp
オーベルジュ内子
住所 愛媛県喜多郡内子町五十崎乙485-2
電話番号 0893-44-6565
URL https://www.u-dmc.com

撮影のためマスクを外している場合があります