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ひとことジャーナル
コツを押さえて理想の暮らしに空間を生かす快適なお部屋コーディネート コツを押さえて理想の暮らしに空間を生かす快適なお部屋コーディネート

新生活が始まる前に、ゆったりと快適にくつろげるお部屋をつくりませんか?扉や窓の位置を踏まえて、家具の高さやレイアウト、配色を工夫すると、今住んでいるお部屋もすっきりと広々とした印象になります。空間を生かしたお部屋コーディネートのポイントを紹介します。


入口の「対角」に何を置くかで印象は決まる 入口の「対角」に何を置くかで印象は決まる

お部屋の扉を開けたときに、「まず何が見えるか」でお部屋の印象は決まります。人はある空間に入った時、無意識に一番遠い場所に目を向けるといわれています。一般的な四角形のお部屋だと入口の「対角」が一番遠い場所です。ここに、段ボールや子どものおもちゃなどがあると、ごちゃごちゃとした雑多な印象になってしまいます。

パッと目につくこの「対角」スペースには、お部屋の主役になるモノを置きましょう。例えば、ソファがあると「おかえりなさい」「いらっしゃい」とウェルカムであたたかな印象に、大きめの観葉植物や壁に絵や写真を飾るとおしゃれな雰囲気になります。

対角線上に置きたくないモノは死角に移動します。対角ではない隅や壁際、ソファ脇などの死角は多少散らかっていても、目線に入りづらいので、そんなに気になりませんよ。

視線と死角の図
背の低い家具をお部屋の奥に

間取りを変えることは難しくても、家具の配置次第で今のお部屋をまだまだ広く見せることができます。お部屋の奥まで視線が抜けると、実際より広く感じ、途中で遮られてしまうと狭く感じます。そのため、背の高い家具を手前に置き、お部屋の奥に背の低い家具を置いてみてください。手前のものを大きく、奥に進むにしたがって小さく描くことで奥行きを表現する美術の“遠近法”と同様に、目の錯覚を利用して実際よりお部屋に奥行きがあるように錯覚させることができます。具体的には、食器棚や本棚などをなるべく入口近くの壁に沿って置き、小さめの棚やソファなどは奥に置くようにしてみましょう。

マンションなどのリビング・ダイニングルームは、お部屋の奥に窓があるのが一般的です。その窓に向かって視線が抜けるような配置が理想的です。

視線が抜けるような配置の図
色数は3色にしてすっきりと

色数が増えるほど、お部屋をすっきりとまとめるのが難しくなります。最初は、基本の3色から始めましょう。お部屋で使う色は、大きく分けて次の3つ。①ベースカラー(基調色)、②アソートカラー(配合色)、③アクセントカラー(強調色)です。それぞれの面積比は6:3:1にするとバランスのよい配色になります。壁と天井が白、床がフローリングのお部屋は、ベースカラーとアソートカラーが白と茶の2色で構成されているということです。この場合、家具の色は白系か茶系のどちらかに合わせるとすっきりします。床、壁、天井の色はそう簡単に変えられないため小物やクッションにアクセントカラーを活用してみてください。アクセントになるモノの色によって、お部屋の印象はがらっと変わります。

配色の説明(2種)
配色の説明
配色の説明

小さな子どもがいると、絵本やおもちゃで色が溢れて落ち着かないお部屋になってしまいます。すっきり見せるには、片付けた時の色を意識します。カラフルで見せたくないモノは、布製やラタンのかごなどに入れたり、白系や茶系の布をかけるとお部屋の中でも浮きません。ソファの奥などなるべく目に入らない死角のスペースに置くとさらにすっきりします。

荒井 詩万

荒井 詩万    ―  arai shima   ―

professional
profile

戸建住宅やマンションのインテリアコーディネート・リノベーションを多く手掛け、住まう人に寄り添う心地よい空間づくりが人気。大妻女子大学短期大学部非常勤講師、町田ひろ子アカデミー講師。NHK「あさイチ」、日本テレビ「ヒルナンデス!」などメディア出演多数。著書『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版)は累計発行部数3万1千部。

荒井 詩万

荒井 詩万 arai shima

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戸建住宅やマンションのインテリアコーディネート・リノベーションを多く手掛け、住まう人に寄り添う心地よい空間づくりが人気。大妻女子大学短期大学部非常勤講師、町田ひろ子アカデミー講師。NHK「あさイチ」、日本テレビ「ヒルナンデス!」などメディア出演多数。著書『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版)は累計発行部数3万1千部。