香川県丸亀市の沖合にある本島は、瀬戸大橋を間近に眺めることができる
周囲約16.5kmの小さな島。
かつては「塩飽諸島」の中心として賑わいを見せた島も、
現在では人口約280人。10~20代の若者たちは数えるほど。
そんな中、2020年(令和2)1月に生まれたのが「本島さかな部」。
若手漁師を中心とした島を愛する人たちが、
子どもたちに魚と島の魅力を伝えている。
知れば、触れば、好きになる!
次世代につなぐ、魚と島の魅力
本島さかな部
島が好きという思いからスタートした活動
「本島さかな部(以下:さかな部)」の活動のきっかけとなったのは、本島港のすぐそばにある「Honjima Stand(ホンジマスタンド)」のスタッフたち。島の食材を使った食事を提供するホンジマスタンドのスタッフとして本島に働きに来ていた大石(旧姓・米津)佑紀さんたちは、島を訪れるようになってさらに魚が好きになったという。また島の豊かな自然や歴史、人の温かさにも惹かれるようになり、島外の人たちにもっと本島の魅力を広めたいと思うように。佑紀さんたちの「自分たちのように魚や島のことに興味のある大人が集まれたら」という思いに、地元の若手漁師の中心的存在で、現在「さかな部」部長を務める大石一仁さんも賛同。「僕らは島が賑やかだった頃を知っている最後の世代。自分が漁に出るようになって、どうすれば島を離れた同世代に戻ってきてもらえるのか、子どもたちに島や魚を好きになってもらえるのかとずっと考えていた」という大石部長は、「自分たちも一緒に活動しよう」と漁師を継いだ仲間たちにも声をかけた。
2020年1月、魚にまつわるイベントを部員それぞれが企画し、大人が楽しむ活動としてスタートした「さかな部」だったが、スタートと同時に、コロナ禍に直面。大勢が集まるようなイベントは実行できない日々が続いた。それでも少しずつ活動するうちに気づいたのは、大人以上に子どもが興味を持ってくれるということだった。
魚をきっかけにして島の魅力を伝えたい
コロナ禍でゆっくりしたスタートとなった「さかな部」だが、2021年(令和3)11月には、本島の漁獲高の中心を占めるタコをテーマにした「第1回タコタコフェスティバル」を開催。「100人くらい来てくれたら」という気持ちで開いたイベントだったが、当日は約400人が来島。フェリー乗り場に溢れる家族連れの姿に「賑やかだった頃を思い出したよ」と島民の方々も目を細めた。あまり混雑してはゆっくりと流れる島での時間を味わってもらえないと、第2回からは予約制になったほどだ。
昨年からは、子ども部員制度をスタートさせ、現在、島外に住む子どもたち約40人が部員として在籍。月に1〜2回は、部員とその家族向けに、魚さばき体験や島のビーチクリーン、堤防での釣りなどのイベントも開催している。また、丸亀市中心部にある交流スペース「マルタス」でトークショーを行ったり、岡山県のマルシェで本島のタコを使った料理を子ども部員とともに販売したりと、少しずつ活動の幅を広げている。
高校進学で島を離れるのをきっかけに島外での暮らしを選ぶ人が年々多くなり、現在、島で暮らす20代は5名。「もっと魚が食卓に並ぶようになれば、漁業も活発になって、漁師を継ごうという若者も増えるはず。いつか島を離れていった同世代も島に戻ってきてくれたら」と大石部長。島を訪れたことを縁として島に嫁いだ佑紀さんも大きく頷く。島外の子どもたちの来島が増えるに連れ、若い世代の活動を応援しようと地元漁協をはじめ島全体がサポートしてくれるようになった。
地元の産業を担う若手漁師として、島で子育てをする親として、島を愛する個人として。本島をPRし続ける活動が、海を越えてさまざまな人たちの共感を呼び、そして広がっている。
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