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四電の特許技術を元に"第四の安全保護具®"誕生 四電の特許技術を元に"第四の安全保護具®"誕生

手は、あらゆる作業において使われるため、最も負傷しやすい部位です。四国電力では、「全国の作業現場でなくならない、指の挟み込み等による重大災害を防ぎたい」との思いから、四国電力の特許技術を元に、香川県の手袋メーカー「株式会社ダイコープロダクト」とグループ会社の「四変テック株式会社」が共同で作業用安全手袋「PRESS GUARD(プレスガード)」を開発しました。ヘルメット・フルハーネス・安全靴に次ぐ"第四の安全保護具®"の開発秘話に迫ります。

PRESS GUARD(プレスガード)
「PRESS GUARD」 の特徴 「PRESS GUARD」 の特徴
14枚(片手)の金属板を配置した特殊構造

親指以外の4本の指には、それぞれ3つの耐圧板を重なるように配置。特に指の第2関節にあたる部分には、平らな状態ではなくコの字に折り曲げた状態の耐圧板を固定し、約400㎏まで上下からの圧力に耐えることができる構造にしています。試行錯誤の結果、「軽く」「硬く」「粘り強く」、汗や洗濯で「錆びない」すべての性能を兼ね備えたプレートができました。

アウター交換式

表地のみを交換できるようにアウターグローブとインナーグローブを分離させています。裾部のマジックテープを剥がすことで容易に交換が可能。アウターグローブの摩耗が進行し手の保護機能が損なわれそうになったタイミングが交換時期。インナーグローブは耐圧板が組み込まれていることで、縫製に苦労しましたが、試行錯誤の末、アウター交換式のグローブへと仕上げました。

グリップ力

耐圧手袋の表地掌側には、特殊開発のエンボス入りシリコーンレザーを採用しており、抜群のフィット感とノンスリップ性を実現しています。

指先の操作性

指先に縫い目をつくらないことで、縫い代があたることがなくフィット感を高め、指先を使った作業を可能にしました。

耐摩耗性

特に摩耗が激しい人差指・中指の掌側および親指の掌側には、補強布を貼り付け、表地の耐久性を高めています。

開発Story,「PRESS GUARD」 の開発に携わった担当者を直撃インタビュー!! 開発Story,「PRESS GUARD」 の開発に携わった担当者を直撃インタビュー!!
四国電力 土木建築部
武井 友幸
開発のきっかけ 開発のきっかけ

厚生労働省による「建設業における挟まれ・切れによる傷病部位」の統計によると約64%が手と指に集中しており、当社においても指の挟み込み等の作業災害は例年発生していました。しかしこれまで、市販の作業用手袋には指先のみを防護したものしかなく、また、防護性能の代わりに指先の感覚が阻害されるため、防護範囲の拡大と作業性の両立が課題となっていました。そんな中、自分の身近な所でも作業災害が発生し、指全体の挟み込みに対して有効な手袋を開発できないか、課題克服のアイデアはないかと思案するようになりました。試行錯誤の末、関節の動きに沿うように手袋の内側に金属製の防護プレートを配置する構造を発明。メーカーの協力を得て、防護性能と作業性を兼ね備えた作業用安全手袋「PRESS GUARD」の開発に成功しました。

一瞬のひらめきから生まれたこのスケッチを元に開発に取り組んだ
苦労したポイント 苦労したポイント

開発の過程では、さまざまな職種約100名の作業員に対して試作品のモニターを実施しました。改善要望など細やかなアンケートを実施し、製品版に反映すべく幾度も改良を重ねることは大変でしたが、モニター依頼説明会で、過去に被災した作業員から「若い時にこの手袋があったなら自分は指を失うことがなかった」とコメントをいただいたことで、手袋の開発を成し遂げ災害抑止に寄与したい、との思いをより強く感じ、特許出願から約2年をかけて完成に至ることができました。

これからのビジョン これからのビジョン

今回開発した「PRESSGUARD」は、昨年10月より全国販売を開始しています。発売と同時に国内最大規模の安全保護具の展示会にも出品し、さまざまな業界の企業から、現在世にない新しい安全保護具との認識を得て、多くのサンプル品注文の引き合いを受けるなど、大きな反響を感じることができました。今後も、この手袋の普及に向け広く情報発信を行い、当社だけでなく建設業・製造業・運輸業などのあらゆる作業現場において指の挟み込みによる重大災害防止に寄与していきます。

四国電力ホームページにて、開発に携わった担当者たちの思いを動画で公開中!!それぞれの立場で開発に携わる者たちの声をお届けしています。

商品に関するお問い合わせ先

株式会社 ダイコープロダクト
電話番号 0879-43-3566
メール info@dk-works.net