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自由な表現がひらく大谷焼の可能性 ふるさとの風景を写し出す器

自由な表現がひらく大谷焼の可能性 ふるさとの風景を写し出す器

海の泡をイメージした酒器や、渦潮のきらめきを思わせる茶碗。郷土の自然を写し取ったようなこれらの器は、国の伝統的工芸品に指定されている徳島県の大谷焼です。手がけているのは、元山窯の田村栄一郎さん。足でろくろを回して作る大物陶器を中心に知られてきた大谷焼の世界に、多彩な技法で新たな表現をもたらしています。

先代を早くに亡くし、20代の若さで元山窯を継いだ田村さんは、大谷焼を広めようと奔走するも、当初は全国的な知名度の低さに苦戦しました。そんな折、営業先で「『大谷焼』ではなく、君自身が本当に作りたい焼き物を見せてほしい」と言われたことをきっかけに、自由な発想で挑戦してみようと決意。鮮やかな色味の釉薬(ゆうやく)を試したり、窯の種類を変えて焼成したり、自分らしい焼き物作りを追求していきました。

「大谷地域で作られた焼き物は『大谷焼』。産地全体でそう定めました。今ではそれぞれの窯元が、伝統を受け継ぎながらオリジナリティーを発揮しています」と田村さん。近年では、地元スポーツチームやアニメ作品とのコラボレーションにも積極的に取り組み、より多くの人に大谷焼の魅力を発信しています。

フリーカップの底を削り出している様子
フリーカップの底を削り出している様子。大谷地域の土は鉄分が多くコシがあり、焼き締
めると赤黒い色に仕上がる

大谷焼 元山窯 田村陶芸展示館

住所
徳島県鳴門市大麻町大谷字中通り3-1
電話番号
088-689-4039
営業時間
9:00〜17:00
定休日
月曜日(祝日の場合は翌日)
Webサイト
https://otaniyaki.jp
Instagram
https://www.instagram.com/tamura1784/