平成14年6月27日
四国電力株式会社
「よんでん環境保全活動レポート2002」の発行について 当社は、環境保全を経営の重要課題として位置付け、自主的かつ積極的な取り組みを推進しています。環境保全活動の実施にあたっては、1993年1月に策定した「四国電力環境保全行動計画」に基づき、全社を挙げて取り組むとともに、その活動成果を、1996年以降毎年、「よんでん環境保全活動レポート」として取りまとめ公表しております。
このたび、2001年度の実績をとりまとめた2002年版のレポートを発行しましたので、お知らせします。
○ 2002年版の特徴 2002年版のレポートにおいて、2001年版から追加・充実した主な取り組みは、 ・ ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの全事業所への展開 ・ 昨年公表した「公害防止」および「環境調和」に関するコストに加え、「地球環境保全」や「資源循環」に関するコストなどを加えた環境会計の公表 ・ PRTR法(環境汚染物質排出・移動登録法)に基づく化学物質の適正管理 ・ 電力用資機材等を含めたグリーン購入の拡大促進 ・ 「よんでんグループ環境連絡会議」の設立によるグループ企業との連携・協調 などです。 また、用語解説やコラムを追加するなど、皆さまにより分かりやすいものとしました。
主な掲載内容については、添付のとおりです。
本資料は、関係官庁、自治体などにお配りするほか、ヨンデンプラザ、発電所のPR館などに配備し、皆さまにご覧いただきたいと考えております。
以 上
[本資料に関するお問い合わせ先]
四国電力株式会社 環境部 環境保全グループ
〒760-8573 高松市丸の内2番5号
TEL 087-821-5061(代)○本資料の全文はこちらに掲載しています。
1.環境保全活動の体系
(1)環境に関する基本方針と環境管理の体制 ・ 当社は、環境に関する基本方針、環境保全の目標、推進体制を定めた「四国電力環境保全行動計画」(1993年1月策定)に基づき、環境保全に取り組んでいる。 ・ 環境保全活動は、環境担当役員を委員長とする「環境委員会」が中心となって総合的に推進しており、環境保全活動の具体的な展開は、全従業員が自己の役割を認識し、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルに基づき実施している。 ・ 環境保全活動の全社的な調整を行うとともに、環境保全対策を総合的・一元的に計画・主導していく部署として、2002年6月、経営企画部の環境グループを分離・独立して、「環境部」を設置した。
(2)ISO14001への取り組み ・ 橘湾発電所(徳島県阿南市)を代表事業所として選定し、ISO14001の認証取得に向けた取り組みを進めてきた結果、2002年1月に認証を取得した。 ・ 2002年度からは、橘湾発電所での成果を踏まえ、当社の環境保全活動をさらに確実なものとするとともに従業員の環境意識の一層の高揚をはかるため、すべての火力発電所や原子力発電所においてISO14001の認証取得を目指すとともに、ISO14001に基づく環境マネジメントシステム(EMS)の全事業所への展開を進めることとしている。
(3)環境会計 ・ 昨年度公表した「公害防止」および「環境調和」に関するコストに加え、本年度は、環境省から示された環境会計ガイドライン等を参考としながら、「地球環境保全」や「資源循環」に関するコストなどを加え、環境会計を充実させた。
(環境保全コスト) 投資額35億円、費用額317億円 (環境保全効果) 硫黄酸化物(SOX)▲41千トン、
窒素酸化物(NOX)▲7千トン、
ばいじん▲251千トン(環境保全に伴う経済効果) 火力発電所の脱硫設備の副産物である石こう等の売却額1億円 2.環境保全活動状況
(1)地球温暖化問題への取り組み @ 原子力を中心とした電源の多様化 ・ 環境保全、経済成長、エネルギーセキュリティーの調和を総合的に考え、原子力を中心に水力や火力を組み合わせた電源の多様化を推進。
[発電時にCO2を排出しない原子力と水力の合計比率…48%]A 発電・輸送効率の向上 ・ 発電所の効率的な運転や送配電に伴うロスの低減により、CO2削減を推進。 (原子力発電所の設備利用率の向上) ・発電時にCO2を排出しない原子力の設備利用率を高め、CO2排出量を抑制。
[伊方発電所の設備利用率…79.1%](火力発電所の熱効率の向上) ・橘湾発電所では、新技術の採用により熱効率を従来型より向上。
・その他の発電所についても、設備や運用面における改善を実施。
(西条発電所2号機ボイラ節炭器増設工事、坂出発電所3号機脱硫装置更新工事)
[火力発電設備全体の熱効率…38.2%](水力発電所の効率向上) ・設備更新の機会を捉え、水車や発電機の取り替えにより出力増加。
[切越発電所(徳島県一宇村)…4,000kW→4,500kW](輸送設備の高効率化) ・2万ボルト配電線の導入。
・送電線への低ロス電線の採用。[24km]
・高圧配電線の太線化。[318km]
・低損失型柱上変圧器の導入。[14,500台](新エネルギーの活用) ・ 自然エネルギーの普及促進を目的とした「四国グリーン電力基金」から、太陽 光発電設備に99万円、風力発電設備に99万円を助成。 ・ 出力が2,000kW以上の大規模風力発電の電力購入入札の実施(株式会社 瀬戸ウインドヒルが落札)。 B 省エネルギー、負荷平準化の推進 ・お客さまに対する上手な電気の使い方に関するコンサルティング活動。
・ヒートポンプ蓄熱空調システムの普及活動。
[ヒートポンプ蓄熱システムの普及開発状況…累計104千kW]
・海水を利用したヒートポンプ蓄熱空調システムを取り入れた地域熱供給を、2001年4月からサンポート高松地区で開始。C その他の取り組み ・豪州で1,000ha規模の植林事業を進めており、2001年8月には初年度分の100haにユーカリの木約10万本を植栽。
・当社が出資している「世界銀行炭素基金」の追加増資募集に対し、500万ドルの追加出資を決定。
・将来の本格的なCO2排出量取引の実施に備えたノウハウ習得を目的として、デュポン・カナダ社より、2001年から3カ年でCO2排出削減量を毎年2,000トン、合計6,000トン購入予定。
(2)地域の環境保全に向けた取り組み 地域の環境保全を図るため、設備建設時や運転開始後の環境保全対策について、様々な取り組みを実施。 (大気汚染防止対策) ・SOx、NOx対策などの実施。(排煙脱硫装置、排煙脱硝装置など)
[SOx排出原単位…0.7g/kWh、NOx排出原単位…0.5g/kWh]
(化学物質の管理) ・PRTR法(環境汚染物質排出・移動登録法)に基づき対象となる発電所等で取り扱う一部の化学物質はもとより、取り扱っているすべての化学物質を引き続き適正に管理。
(3)資源循環型社会への対応 ・火力発電所の運転に伴い発生する副産物や撤去資材等、事業活動に伴って発生する種々の廃棄物を積極的に有効利用。
[廃棄物の有効利用率…99%(電力最高水準)]
・2001年4月に施行されたグリーン購入法の趣旨を踏まえ、2001年10月から電力用資機材を含めたすべての調達物品までにグリーン購入を拡大。 3.社会とのコミュニケーション
(1)地域社会とともに ・環境月間中の苗木配布や科学体験イベントなどのふれあい活動を継続して実施。
・昨年度の「よんでん環境保全活動レポート」に対するアンケート結果を掲載。(2)グループ企業との連携・協調 ・四国電力グループ企業12社で構成する「よんでんグループ環境連絡会議」を設立し、環境保全に関する情報共有と相互支援の取り組みのあり方等を検討。
以 上
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