平成14年9月26日
四国電力株式会社


伊方1号機 タービン発電機架台の経年変化事象について



 本日14時、原子力資料情報室から、当社伊方発電所1号機のタービン発電機架台のひび割れについて発表がありました。

 当該架台は、伊方発電所1号機の運転開始以降、微少で緩やかな変形が進み、ひび割れが認められておりましたが、当社としては安全性に問題はなく、国への報告事象に該当していないことから、報告しておりません。
 また、この10年間、変形の進展は認められません。

 さらに、この変形に対する安全評価は、昭和63年と平成10年に実施しており、問題ないことを確認しております。

 具体的な経緯は、以下のとおりです。

(経 緯)
昭和54年の第2回定期検査時に、タービン発電機の軸受部における軸方向の隙間の変化が確認された。その後も同様の傾向が見られた。
昭和57年、この事象はタービン発電機の鉄筋コンクリート製架台の変形(軸方向への伸び)が原因ではないかと判断し、架台の変形ひび割れ等について調査を開始するとともに、コンクリートの一部を採取分析し、昭和62年に架台の変形の原因を「コンクリートのアルカリ骨材反応」によるものと推定した。
昭和63年、この変形に対する安全評価を実施し、問題ないことを確認した。
以降、架台の変形、ひび割れ等の計測を継続しており、平成3年頃から架台の変形は収束している。
平成10年、再度安全評価を実施し、問題ないことを確認した。
現在は、変形の状況を継続監視している。

 

以 上
(添付資料1)
(添付資料2)
(添付資料3)

(添付資料1)

伊方発電所1号機タービン発電機架台の状況


(添付資料2)


(添付資料3)

タービンミサイルおよび活断層に関する当社の見解

○タービンミサイルについて
    伊方1号機のタービンは、信頼性の高い材料を使用しており、更に十分な設計、製作、据付および運転段階での管理を行っており、タービンが壊れる可能性は極めて少ない。
 また、振動についても運転中常時監視しており、一定値以上になれば自動停止することにしていることから、これによって壊れることはない。
 仮に、壊れたとしても、ほとんど機器ケーシング内に留まり、一部ケーシングを貫通するものがあっても、それが原子炉等に到達する可能性は極めて少ない。
 なお、建屋のコンクリートはアルカリ骨材反応が生じていないことから、これが壊れることは考えられない。
 また、火災が発生したとしても、自動消火設備を設けていることから、大きな事態に至ることはない。
 これらのタービンミサイル評価については、国の安全審査を受けており、問題ない。

○活断層について
    伊方発電所前面海域の活断層群については、当社が実施した調査において、断続的に分布している活断層の存在を確認している。
 耐震安全性確保に用いる基準地震動の設定に当たっては、これらの活断層が連続して活動するとした厳しい評価を行っており、伊方発電所の耐震安全性は十分確保されているものと認識している。
 なお、大学関係者の調査では、活断層の活動時期が当社評価よりも新しいとするなどの見解が示されたため、当社としては自主保安の観点および原子力発電所の耐震性に対する社会的関心の高さも踏まえ、当該活断層群の活動時期が新しいとするなどとした場合でも、伊方発電所1,2,3号機の耐震設計に余裕があることを定量的に確認し、既にその結果も公表している。
 従って、万一これらの活断層が活動したとしても、伊方発電所の耐震安全性が損なわれることはないと認識している。


以 上

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