平成19年2月28日
四国電力株式会社

平成19年2月  社長定例記者会見の概要

  平成19年2月28日、常盤社長から「火力・原子力発電所における『緊急地震速報』の利用」「冬季の電力需給」について説明しました。

(はじめに)
  本日はまず、先般発表いたしました、深夜電力の二重計量について、お詫び申し上げます。
  深夜電力の二重計量につきましては、当社が行う竣工検査において配線の誤りを発見できず、多くのお客さまから長年にわたって電気料金を二重にお支払いいただくことになってしまい、誠に申し訳なく思っております。心よりお詫びいたします。
  当社では、昨日、二重計量となっているかどうかの現場調査をすべて終了し、現在、調査結果の集約と再発防止策の策定を進めているところであり、3月15日までにとりまとめ、四国経済産業局へ報告するとともに、その内容を公表したいと考えております。
  今後は、ご迷惑をおかけしたお客さまへの払い戻し手続きを早急に進めるとともに、二度とこうしたことが起きないよう、当社社員への再教育を行うなど、再発防止を徹底してまいる所存でありますので、ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
(火力・原子力発電所における「緊急地震速報」の利用)
(詳しくは「火力・原子力発電所における『緊急地震速報』の利用について」をご覧ください。)
  当社では、東南海・南海地震をはじめとした地震への対策を経営の重要課題の一つと位置づけ、被害軽減・早期復旧の観点から、順次対策を講じているところですが、新たな対策として、平成19年度より、すべての火力発電所と原子力発電所において、気象庁の地震情報提供サービスである「緊急地震速報」を利用することといたしました。
  緊急地震速報については、これまでにも報道されておりますので、よくご存じかと思いますが、地震計が震源近くで伝搬速度の早いP波と呼ばれる初期微動を検知すると、伝搬速度の遅いS波と呼ばれる強い揺れが到達する前に、到達予想時刻や推定震度などの地震情報を各事業者などに配信する気象庁のサービスで、平成16年より試験配信されております。
  当社としても、被害を少なくする、いわゆる減災の観点から有効活用できるかどうかを見極めるため、平成17年6月に、徳島県の橘湾発電所へ試験導入いたしました。
  これまでのところ、幸いにも大地震が発生していないため、速報を活用することはありませんでしたが、大地震発生時には、橘湾発電所以外の発電所においても、強い揺れの襲来が予想されますので、このたび、すべての火力発電所と原子力発電所に導入することにしたものです。
  具体的な利用方法としましては、緊急地震速報を受信すると、発電所内に設置している受信端末に警報が表示されるとともに、推定震度が3以上の場合には、作業員の避難を促す構内信号の発信や、薬品や油等の構外流出防止のための排水遮断弁を自動閉止するなどのシステムを構築することとします。
  当社としましては、これまでの設備対策に加え、緊急地震速報を有効に利用し、大規模地震発生時における人的被害の抑制や初動体制の強化に努めることにより、設備被害の早期復旧を図るなど、ライフラインを担う公益事業者としての使命をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。
(冬季の電力需給)
(詳しくは「冬季の電力需給について」をご覧ください。)
  昨年12月以降の、4県都平均の最高気温と最大電力の推移を見ると、この冬は記録的な暖冬で、ほとんどの日が、平年および昨年の気温を上回っております。これを受け、最大電力も総じて低調に推移しており、一年前の冬季における平日の最大電力の平均に届く日があまりありません。
  また、今年の冬季最大電力は、2月2日の480万9千キロワットであります。これまで、夏場に記録する年間最大電力が伸び悩んでいるのに対し、冬季最大電力は堅調に更新していたのですが、今年の冬季の記録更新はなさそうです。
  電灯電力需要の対前年伸び率の推移を見ると、これまでの暖冬を反映して、気温の変動が敏感に表れる電灯の伸び率は、12月は▲3.6%、1月は▲6.8%と大幅なマイナスとなっています。しかし、電灯電力計で見ると、12月は▲1.6%、1月は▲3.0%となり、マイナス幅はかなり縮小しております。
  これは、電灯電力需要の約3割を占める大口電力が、好調に推移しているためです。平成17年2月に、前年のうるうの影響でマイナスになったことがありましたが、1日分を補正するとこの月はプラスとなり、大口電力の対前年伸び率は41か月連続でプラスとなっています。
  この傾向は、景気の緩やかな回復による生産活動の上昇基調を反映したものであると考えられますが、これに加え、原油価格高騰による自家発の廃止も寄与していると見ております。
  なお、平年に比べた水力発電所の稼働状況を表す出水率の推移を見ると、年度を通じて厳しい渇水であった17年度に対し、18年度上期は一転、記録的な豊水となりました。しかし、下期に入ると再び渇水となり、100%を大きく下回る月が続いております。
  振り返ってみますと、16年度は多くの台風が襲来したことなどから過去2番目の豊水、早明浦ダムの水が底をついた17年度は過去3番目の渇水、今年は年度を通してみれば平年並みに落ち着きそうです。しかし、各月の数値を見ると、豊水・渇水ともに、過去のなかで10位以内に入る月が多く、出水率から見ても、雨の降り方が極端になる傾向が見られるようです。

  本日、私からは以上であります。

以  上


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