平成19年7月  社長定例記者会見の概要

  電力需要については、電灯が暖房需要の減少などから1.5％減となりましたが、産業用の大口電力が景気の緩やかな回復に加え、自家発電から当社買電への切替などにより3.9％増となったことから、電灯電力計では、0.8％増となりました。一方、電力他社への融通等は21.8％増となり、この結果、総販売電力量は、前年同期に比べ4.5％増となりました。

  電力供給については、水力が、過去1位という記録的な渇水となったことから、前年同期に比べ61.7％減となった一方で、原子力は、定期検査に伴う停止が少なかったことから、前年同期に比べ、49.1％増となりました。
  また、火力は、ほぼ前年並みとなりました。

  売上高は、電気料金引き下げによる影響はありましたが、融通収入の増収などから、前年同期に比べ1.2％増、16億円増収の1,340億円となりました。
  一方、営業費用は、原子力発電所の高稼働などに伴い燃料費が減少したことなどから、1.8％減、22億円減少の1,218億円となりました。
  以上の結果、営業利益は前年同期に比べ38億円増益の121億円となり、支払利息など営業外損益を差引き後の経常利益は、46億円増益の107億円となりました。また、四半期純利益は、44億円増益の73億円となりました。

  愛媛県南予地域は、日本の伝統を伝える貴重な古民家が数多く残っております。こうした古民家を電化リフォームなどで再生することにより、快適な住環境を実現しつつ歴史ある古民家を後世に残すことをねらいに、昨年2月に、当社宇和島支店において、地元の工務店や設計事務所の協賛を得て、「南予の古民家再生プロジェクト」を立ち上げました。
  これまでに40件を超える古民家を電化リフォームしてまいりましたが、今後、本プロジェクトの取り組みをさらに充実・強化していくため、この度、愛媛県西予市卯之町に、築140年の古民家をリフォームした電化ＰＲ施設「よんでん和(なご)み館」を8月6日に開設することといたしました。
  この「よんでん和み館」は「南予の古民家再生プロジェクト」の中核となる施設で、外観は江戸時代の古民家の趣きを残しながら、内部には、ＩＨクッキングヒーターやエコキュートなど最新の各種電化機器を設置し、現代感覚あふれるデザインとしております。
  お客さまから予約をいただければいつでもご見学いただけることとしており、また、イベントスペースにおいては、当社や工務店による「古民家リフォーム相談会」や「料理教室」なども定期的に開催していきたいと考えております。
  是非、多くのお客さまにご来館いただき、電化リフォームの良さを実感していただければと思っております。

  最後に、先日の新潟県中越沖地震を受けた当社の対応状況や耐震に関する取り組みについてご説明したいと思います。
  柏崎刈羽原子力発電所での火災トラブル等を受け、経済産業大臣から、自衛消防体制ならびに事故報告体制について、改善計画を策定するよう指示があり、7月26日に、その計画書を提出いたしました。
  当社はこれまで、防災対策には万全を期して参りましたが、この度の新潟県中越沖地震を踏まえ、防災に対する取り組みを更に強化する観点から、改善計画を策定したものであります。
  この改善計画では、「消防体制」については、

• 夜間や休日に火災が発生した場合の、消火活動時における指揮命令系統の明確化や、自衛消防隊要員を常駐も含め10名以上確保できる体制の整備
• さらには、化学消防車の追加導入

を行うこととしております。
  また、「事故報告体制」に関しては、放射能分析に必要な要員の確保方法について検討し、夜間・休日も含めて迅速に放射能分析を実施できる体制を整備することとしております。
  当社としましては、今回報告した対策を踏まえ、社員教育や実地訓練をさらに徹底強化し、地震等の緊急時に、防災体制が確実に機能するよう万全を期していく考えであります。
  一方、耐震安全性につきましては、現在、新しい耐震指針に基づき、バックチェックの取り組みを進めているところであります。