平成25年03月15日
四国電力株式会社

平成25年3月 社長記者会見の概要(東京・エネルギー記者会にて)

平成25年3月15日、エネルギー記者会において、千葉社長から「最近の電力需要動向」、「伊方発電所の更なる安全性・信頼性向上に向けた取り組み状況」について説明しました。

【最近の電力需要動向】
(詳しくは「最近の電力需要動向について」をご覧ください)

 まず始めに、「電力需要の動向」についてですが、今年度の販売電力量は、2月までの累計で、前年度に比べ3.2%減となっております。
 その内訳を見てみますと、

・電灯については、夏季の高気温や冬季の低気温による冷暖房需要の増加があったものの、前年を上回る節電影響があったことから、0.9%減となっております。

・業務用電力については、電灯と同様、前年を上回る節電影響があったことから、 2.4%減となっております。

・産業用の大口電力については、紙パルプや鉄鋼をはじめ、主要な業種の全てで前年を下回ったことから、6.7%減となっております。

 なお、大口電力の電力量水準は、リーマンショック前の平成20年度上期平均と比べますと、約80%の水準まで落ち込んでおります。この背景には、四国の生産活動が依然として低迷していることに加え、大口電力においても、節電の取り組みが浸透していることが影響しているものと見ております。

 続きまして、「今冬の最大電力実績」についてご説明いたします。
今年の冬は、全国的に寒い日が多く、四国地域でも平年に比べ、気温は低めに推移しました。こうした状況の下での日々の最大電力(土日祝日、年末年始を除く)を、震災前の一昨年と対比すると、この冬の最大電力は、12月の前半こそ一昨年を上回りましたが、12月半ば以降は、総じて一昨年を下回る水準で推移いたしました。

 また、この冬の実績は、445万kWと一昨年と比べて20万kWほど下回っております。これから気温影響を補正した値は、30万kW程度、率にして6%程度となっており、この大半が節電効果によるものと考えております。

 以上、この冬は、一段の節電影響もあって、電力需要が低い水準に留まった一方で、供給面においても、細心の注意を払い設備の運用・管理に努めた結果、発電設備に大きなトラブルがなかったことから、期間を通じて安定した需給運用を図ることができました。

【伊方発電所の更なる安全性・信頼性向上に向けた取り組み状況】
(詳しくは「伊方発電所の更なる安全性・信頼性向上に向けた取り組み状況について」をご覧ください)

 当社では、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、震災直後から、国の指示に基づく「緊急安全対策」や「シビアアクシデント対策」はもとより、外部電源の多様化など、当社独自の対策にも積極的に取り組むなど、伊方発電所の安全性や信頼性向上に努めてまいりました。
 これらの安全対策により、伊方発電所においては、全交流電源が喪失した場合においても、低温停止状態まで冷却することが可能となっており、仮に福島と同じように想定を超える地震や津波が来襲したとしても、深刻な事態に至ることはないことを確認しております。

 もとより、当社では、これに留まることなく、更なる安全性・信頼性の向上に向け、不断に取り組むこととしており、その一環として、昨年11月に公表のとおり、伊方3号機について、平成27年度までに、恒設非常用発電機やフィルタ付ベント設備を設置するなどの追加対策も講じることとしております。

 こうした中、先般、原子力規制委員会から新たな安全基準の骨子案が示され、パブリックコメントを経て、現在、その内容について議論が進められております。
 現時点では、安全性向上のために直ちに必要となる対策や一定の猶予期間が認められる対策など、詳細が明らかになっていないものもありますが、当社として必要と判断した対策については、可能な限り、前倒ししたり、先取りして実施していくこととしております。

 こうした観点から、昨日、皆さまにもお知らせしたとおり、伊方3号機については、本年6月末までに、原子炉冷却対策や格納容器破損防止対策など、6つの追加対策を実施することといたしました。私どもといたしましては、これらの対策を講じた上で、7月に新しい安全基準が正式に施行されれば、速やかに、再稼働の申請を行いたいと考えております。

 当社といたしましては、今後とも情報収集に努め、新たな知見が得られた場合には、迅速かつ的確に対策を講じていくとともに、こうした取り組みについて、地域の皆さまにしっかりとご説明し、ご理解をいただくことにより、一日も早い伊方3号機の再稼働を目指してまいる所存であります。

 最後に、電気料金の値上げに関して、少し触れておきたいと思います。

 皆さまご承知のとおり、当社は先月20日、経済産業大臣に対し、本年7月1日からの値上げ申請を行いました。
 申請以降、国の審査に真摯に対応するとともに、お客さまはもとより、各自治体や諸団体等に対しまして、値上げに至った背景や申請内容などについて、あらゆる機会を捉えてご説明しているところであります。
 お客さまからは、「予想以上の値上げ幅であり、簡単には承服できない」「更なる効率化に努め、値上げ幅を圧縮してほしい」といった厳しいお声も、少なからずいただいておりますが、引き続き、全社を挙げて、お客さまへの丁寧なご説明、理解活動に全力を尽くしてまいる所存であります。




以上

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