~灯油バーナー式から電気式への更新により温度制御性向上と放熱ロス削減を図り品質向上と省エネを実現~
冨士電線株式会社さまは昭和23年の創業以来、四国では唯一のキャブタイヤケーブルの専業メーカーです。
特殊・複合ケーブルなどの多様なニーズに対応した設計と、最低条長(長さ)50mから製品化し短納期で出荷できることが特徴となっています。
工場ではケーブルの導体となる銅線の酸化防止のため、すずメッキ処理を施しており、この処理工程に必要なすず溶解槽は灯油バーナーによる加熱を行っていました。この溶解槽の熱源として温度制御性の優れた電気式カートリッジヒーターを導入することで、すずメッキの品質向上により不良率を低減するとともに、排気・放熱ロスの削減により大幅な省エネと工場内の環境の改善を図ることができました。
また、投資回収年数の短縮を図るため、中小企業庁の補助事業である「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」を活用されております。
一次エネルギー使用量 算出条件※ ◎電力……9.97MJ/kWh ◎灯油……36.7MJ/L
※エネルギーの使用の合理化に関する法律 エネルギー使用量の原油換算方法【平成26年度実績(平成27年度提出)報告分より適用】
灯油バーナー式のすず溶解槽の温度制御性向上について検討していたところ、四国電力(株)松山支店より、温度制御性に優れ、熱ロスを軽減できる電気式ヒーターシステムの提案を受けました。
すず温度の安定化はケーブルの品質向上につながるため、導入を決定しました。これに加えて作業環境の改善や熱劣化によるすずの廃棄量減少等の効果も得られております。
今後も製品品質の向上や新商品の開発など、取引先のニーズに応え信用・信頼が得られるよう取り組んでいきたいと思います。