~A重油焚きボイラから産業用エコキュートへの変更により省エネ・省CO2を実現~
株式会社イシイフーズさまは、1973年の創業以来、鶏肉の研究開発から、生産・加工・販売までを一貫して行っています。また、同社は国連が提唱する「SDGs」に賛同しており、抗生物質・抗菌剤を投与していない特別飼育鶏を使用し、安心・安全な鶏肉・加工製品を提供している等、人や環境に配慮した事業活動に取り組んでいます。
同社では、機器洗浄用に大量のお湯を製造する温水ボイラや、スコルダー(湯漬け)槽の加温用に蒸気を製造する蒸気ボイラにてA重油を使用しており、昨今の燃料価格の変動によるエネルギーコストの増大が課題となっておりました。一方で、脱炭素化をはじめとする環境への取り組みにも関心を高めていました。そのような中、同温水ボイラが故障したことをきっかけに様々な熱源機器への更新を検討した結果、エネルギー面・環境面でメリットがある産業用エコキュートの導入を決定しました。
温水ボイラから産業用エコキュート導入に更新することで、機器の洗浄工程とスコルダー工程において一次エネルギー使用量およびCO2排出量を大幅に削減できました。
※1 エネルギーの使用の合理化に関する法律
※2 地球温暖化対策の推進に関する法律
四国電力㈱ 2020年度調整後排出係数(提案時)
厳寒期などの負荷ピーク時は蒸気でバックアップすることで、稼働率の高い台数を選定
スケジュール運転により、夏期の日中などはエコキュートを制御し、デマンドへの影響を回避
スケジュール運転により、スコルダー槽で行う早朝の湯張りを自動化し、作業時間を短縮
既存温水ボイラの故障をきっかけに、四国電力㈱技術ソリューション課から提案があった産業用エコキュートについて更新検討をはじめました。新たに更新する機器としては、イニシャルコストが比較的安価なガス式給湯器等も検討しましたが、同社と詳細な調査およびエネルギー分析を行った結果、省エネ性や環境性(省CO2)から判断し、高効率な産業用エコキュートへの更新を決定しました。
産業用エコキュートの導入に際しては、夏期におけるデマンドへの影響を懸念しておりましたが、スケジュール制御で回避可能となっており、安心しております。
また、お湯の供給先であるスコルダー槽では自動湯張りを行うことで、早朝の立上げ時間の短縮が図れ、作業員の負担軽減にも寄与しております。
当社では、引き続き安定的な生産活動に取り組むことはもちろん、多様化する社会の要求に応えられるよう、自然環境や作業環境にも配慮した取り組みを行って参ります。