パワーアップ講座~プロフェッショナルのミカタ~

飲食業の本質を見失うな

神村 護 氏

飲食業は実業である。しかし、経営者に慢心があると、必ず落とし穴が待っている。なぜなら、飲食業とは実は人間性が正直にでてしまう仕事だからである。しかも、それがすぐに結果として出てしまう。サービス業といわれる理由もそこにある。ところが、ここを勘違いしやすい。そこに、この業界の本当の怖さがあると思う。つまり飲食業の本質とは、モラルのビジネスなのである。

接客サービスに限らず、商品づくりにも雰囲気づくりにも、経営者の姿勢はそのまま反映されてしまう。飲食業とはつまるところ、経営者の人格勝負なのだ。私も勉強はしているが、基本のスタンスはあくまで、自分自身の実体験に置いている。体験にこそ、私にとっての飲食業の真実があると確信しているからだ。確かに経営に関する理論は大切だし、計数管理能力も不可欠である。ただ、そういう知識ならいくらでも、本で勉強することができる。しかし、実際の体験でしか分からないことが沢山あるというのは、厳然たる事実なのである。

私は飲食店向けのセミナーなどで、かなり過激な発言をしているが、それには、嗅覚というか体に染み付いた確信の裏付けがあるからだ。もちろん、飲食業で成功するには時代の分析や感性も大切だ。しかし、最終的にはやはり、現場に根差したものでなければパワーになり得ないと思う。

そういう現場第一主義で行き着いたのが、「電化厨房」という選択肢である。そして、「電化厨房」は間違いなく、飲食業を楽しむための強力な武器となる。

私が担当するコラムでは、飲食業というものに対する私なりの考え方に加え、業界における具体的な事例についても紹介していきたいと思う。
まず今回は、客席の電化事例について触れてみたい。

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