電気なんでもQ & A
電気にまつわる、身の回りの「なぜ?」に答えます。
コンセントの穴の長さがちがう理由は?
電線にとまっている鳥は、感電しないの?
IH調理器は火を使わないのに、どうして調理ができるの?
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コンセントの穴の長さは右と左でちがうの?
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電気製品のプラグをさすコンセントには左右2つの穴があります。この穴をよく見ると、左右で長さがちがいます。
ふつうは左が長くて9mm、右は7mmです。
長いほうの穴は、接地側といい、「アース線」につながっています。一方、短い方の穴は、電圧側といい、100Vの電圧がかかっています。
※アース線:万一コンセントにふだんより高い電圧の電気が流れたときに、電気を地面(地球)ににがすはたらきをする。
コンセントの穴は左右それぞれの役割がちがうため、長さがちがいますが、電気製品のプラグはどちら向きにさしても使えます。

家庭で見られるアースつきコンセント

コンピューターなどのOA機器用に使われるアース端子つきコンセント
(100V:ボルト)

エアコンなどの電力消費が多い機器用に使われる大容量コンセント
(100V:ボルト)

200ボルトのエアコンやIHクッキングヒーター用などに使われるコンセント
(200V:ボルト)
コンセントの穴に
針金などをさすと、
感電など大事故につながる。
プラグ以外のものをさすのは、
絶対にやめよう!
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電線にとまっている鳥はなぜ感電しないの?
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電線にとまっている鳥が感電しないのは、電気の性質と鳥のとまり方に秘密があります。電気は、電圧の高いところから低いところに流れます。鳥が1本の電線にとまっている場合は、右あしと左あしの間で電圧の差はほとんどないので、鳥の体に電気は流れません。そのため、電線にとまっている鳥は感電しないのです。
しかし、もしも鳥が2本の電線にまたがってとまった場合は、2本の電線の間に電圧の差があるため、鳥の体に電気が流れ、感電してしまいます。

電線をさわったり、
電柱にのぼったりするのは、
絶対にやめよう!
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電磁調理器(IH)は火を使っていないのにどうして熱くなるの?
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電磁調理器(IH)は、ガスこんろとちがって、ほのおでものを温めているわけではありません。
電磁調理器の中には、コイル(電線を巻いたもの)が入っています。コイルに電気を流すと、コイルの周りに磁力線(磁石の力)ができ、金属のなべを通るときに、「うず電流」という電気を起こします。うず電流がなべを流れると、電気ていこうのために、電気の一部が熱に変わります。その熱で調理しているのです。ですから、電磁調理器には、底が平らで電気を通す材質のなべが使われます。
「電気ていこうってなに?」も見てみよう。
電磁調理器のしくみ
上から見たところ

横から見たところ

金属ではない
土なべやガラスのなべは、
電磁調理器では
調理できない。