再生可能エネルギーを利用した発電
近年、急速にふきゅうしている太陽光発電も
再生可能エネルギーを利用した発電のひとつです。
風力発電や地熱発電、バイオマス発電のしくみとともに、
調べてみましょう。
太陽光発電
太陽光発電のしくみ
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを受けると電気をつくり出す太陽電池を利用した発電方法です。

太陽電池(光電池)は、「P型半導体」と「N型半導体」をはり合わせてできています。太陽光が当たると、P型半導体にプラス、N型半導体にマイナスの電気が生まれ、電線でつなぐと、電気ができます。
太陽光発電の特ちょう
太陽光発電には、次のような特ちょうがあります。
- 太陽光発電の得意なこと
- 太陽光さえあれば、どこでも発電できる。
- エネルギー源がなくなる心配がない。
- 発電するときに二酸化炭素を出さない。
- 太陽光発電の問題になること
- 雨やくもりの日は発電量が少なくなり、夜は発電できない。
- 今のところ設備にかかる費用が、比かく的高い。
- 火力や原子力と同じ量の発電をするには、広い土地が必要。

松山太陽光発電所(愛媛県松山市)
天候によって
発電量が変化するのに備えて、
火力発電が調整役として
スタンバイ
してくれているのよ。
メガソーラー発電
メガは「100万の」、「大きな」、ソーラーは「太陽の」という意味です。「メガソーラー発電」とは、出力が100万W以上の、とても大きな太陽光発電のことです。
※100万W=1MW(メガワット)=1000kW

1996年3月に運転を開始した松山太陽光発電所は、2010年12月に増設して出力2042kWとなり、四国初のメガソーラー発電所となりました。年間発電電力量は、約250万kWh(約800世帯分)となり、年間約1300トンのCO2排出量を減らすことができます。
風力発電
風力発電のしくみ
風の力で風車を回し、風車につながっている発電機を回転させて電気をつくります。

風車の羽根が風を受け、回転軸(ローター)が回転し、発電機を回転させ、電気をつくります。
風力発電の特ちょう
風力発電には、次のような特ちょうがあります。
- 風力発電の得意なこと
- エネルギー源がなくなる心配がない。
- 発電するときに二酸化炭素を出さない。
- 風力発電の問題になること
- 風の強さや風向きによって発電量が左右される。
- 風がふかないときや強すぎるときは発電できない。
- 火力や原子力と同じ量の発電をするには、広い土地が必要。

三崎ウインドパーク(愛媛県伊方町)
四季があり、
台風が通過する日本では、
適した場所が
実は少ないんだ。
地熱発電
地熱発電のしくみ
火山の地下深くには、高温のマグマがあります。このマグマのエネルギーの一部を蒸気として取り出し、発電に利用するのが地熱発電です。

火山の多い日本で、
エネルギーを有効に
利用する方法ではあるが、
つくれる場所は
限られている。
バイオマス発電
バイオマス発電のしくみ
イネのもみがらや森林から出る間ばつ材、家畜のふんなど動植物から生まれた燃料(バイオマス燃料)を発電に利用するのがバイオマス発電です。

バイオマス燃料の1つである「木質バイオマス」は、製材所などで木材を加工する時に発生する木の幹や皮の部分を細かくしたものです。

木の幹の部分(チップ)

木の皮の部分(バーク)
四国電力の
西条発電所では、
燃料の石炭と木質バイオマスを混ぜ合わせて
発電している。