エネルギーって何?
私たちの暮らしを支えるエネルギー。
そのはたらきや種類について調べてみましょう。
エネルギーとは?
エネルギーとは、「仕事をする能力」のことです。ここでいう「仕事」とは、ものを動かしたり、熱や光、音を出したりすることをさしますが、そのために必要となるのが「エネルギー」なのです。私たちの身の回りには、電気やガス、ガソリンなどのエネルギーで「仕事をしてくれる」ものがたくさんあります。
電気エネルギーを使う道具
エネルギーは「元気のもと」。
人間でいうと、
食べもののようなものだ。
エネルギーのはたらき
エネルギーには、「ものを動かす」「熱を出す」「光を出す」「音を出す」などのはたらきがあります。私たちの快適で便利な生活は、こうしたエネルギーを利用することで成り立っています。
テレビやパソコンには「光を出す」だけではなく
「音を出す」はたらきもあるね。
自然の中のエネルギー
エネルギーは、自然の中にもたくさんあります。たとえば水の流れ、太陽の光、風の力など、身近に感じることのできる自然のエネルギーもさまざまです。
高いところから
流れ落ちる水
太陽の光
風の力
温泉ができるのも
火山の熱という
自然の
エネルギーのおかげだね。
エネルギーの種類
エネルギーには、位置エネルギー、運動エネルギー、熱エネルギー、電気エネルギー、光エネルギーなど、いろいろな種類があります。
- 位置エネルギー
- 物体が、高い位置にあるときにたくわえているエネルギー。高いところにある物体は、重力で落下し、ほかのものを動かすなどの能力がある。
- 運動エネルギー
- 物体が、運動しているときにもっているエネルギー。位置エネルギーとあわせて「力学的エネルギー」ともいう。
- 熱エネルギー
- ものを温めたりするエネルギー。例えば、手をこすり合わせると、まさつで熱が発生し、温かくなる。
- 電気エネルギー
- モーターを回したり、電球を光らせたりするエネルギー。
- 化学エネルギー
- ガソリンが酸素と化学反応して熱を出すような化学結合によるエネルギー。
- 光エネルギー
- 光がもつエネルギー。太陽の光は、植物が光合成をして栄養分などをつくる能力がある。
- 原子エネルギー
- 原子核が分裂(分かれる)したり、融合(くっつく)したりするときに出すエネルギー。
姿を変えるエネルギー
エネルギーは、簡単に姿を変えることができます。たとえば、テレビは電気エネルギーが光エネルギーや音エネルギー、熱エネルギーに姿を変えています。
また、エネルギーには、姿を変える前と後とで、合計の量が同じという特性があります。これを「エネルギー保存の法則」といいます。
エネルギーが姿を変える関係図
電気エネルギーが姿を変える例
エネルギーが姿を変える例
「位置エネルギー」から「運動エネルギー」
ジェットコースターは、高いところに上がって位置エネルギーをたくわえ、重力によって落下して位置エネルギーを運動エネルギーに変えながら終点にたどり着きます。
「運動エネルギー」から「熱エネルギー」
手のひらをこすり合わせると、運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、手のひらが温かくなります。
「運動エネルギー」から「電気エネルギー」
発電所の発電機は、水車やタービンを回す運動エネルギーを電気エネルギーに変えています。
エネルギーは、
姿を変えることで、
私たちの
役に立っているのだな。
エネルギーの分け方
エネルギーが、「仕事をする能力」であるのに対して、石油や石炭などの資源は、エネルギーのもとになるもの(原料や材料)です。
自然界から採れた石油や石炭などの資源を「一次エネルギー」、これらの資源を使いやすいようにつくり変えたものを「二次エネルギー」といいます。二次エネルギーには、電気やガス、ガソリンなどがあります。
このほか、エネルギーは、大昔の動物や植物が形を変えた石油、石炭、天然ガスを燃やしたりして得られる「化石エネルギー」と、それ以外の「非化石エネルギー」に分けられます。
一次エネルギーと二次エネルギー
エネルギーの分類