電磁界の規制・基準

国際的な機関である世界保健機関(WHO)や国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)では、電磁界に対する見解やガイドラインを示しています。
海外では規制又はガイドラインを設けている国もありますが、ほとんどがICNIRPのガイドラインに準拠しています。
また、わが国では経済産業省令により送電線などの電力設備に対して「電界」「磁界」の規制値を定めています。

電界

機関名 名称 発行年 数値
(単位:kV/m)
説明
世界保健機関(WHO) 環境保健基準35 1984年 10 左記の数値以下では、この区域への立入を制限する必要はない。
ICNIRP 時間変化する電界及び磁界へのばく露制限に関するガイドライン(1Hz~100kHzまで) 2010年 4.2(60Hz) 一般公衆を対象に定めた値
8.3(60Hz) 職業者を対象に定めた値
通商産業省
(現経済産業省)
電気設備に関する技術基準を定める省令 1976年 3 人が容易に立ち入る場所の地上1mにおいて左記以下とする

静電気に接した時のような不快感を感知させないという観点から通商産業省(現:経済産業省)が地上1mで3kV/m以下とする規制を設けています。

磁界

機関名 名称 発行年 数値
(単位:μT)
説明
世界保健機関(WHO) ファクトシート322(電磁界と公衆衛生 超低周波の電界及び磁界へのばく露)
環境保健基準238(超低周波電磁界)
2007年 国際ガイドライン(ICNIRP)を推奨
ICNIRP 時間変化する電界及び磁界へのばく露制限に関するガイドライン(1Hzから100kHzまで) 2010年 200(60Hz) 一般公衆を対象に定めた値
1,000(60Hz) 職業者を対象に定めた値
経済産業省 電気設備に関する技術基準を定める省令 2011年 200(60Hz) 一般公衆を対象に定めた値

(参考)送電線の下での磁界の強さ:~20μT