設備概要

設備概要

1号機 2号機 3号機
定格電気出力 56万6千キロワット 同左 89万キロワット
送電電圧、回線数 18万7千ボルト、4回線 50万ボルト、2回線
原子炉 型 式 加圧水型軽水炉
(2ループ)
同左 同左(3ループ)
燃 料 種 類 低濃縮二酸化ウラン 低濃縮二酸化ウラン
ウラン・プルトニウム
混合酸化物
全ウラン装荷量 約49トン 同左 約74トン
集合体数 121体 同左 157体
冷却海水 方 式 深層取水水中放流方式
冷却海水量 約38m3/秒 同左 約65m3/秒
海水淡水化装置 プレート式多重効用型、
1000トン/日×2基
逆浸透膜法、
1000トン/日×2基
主要経緯 原子炉設置(変更)許可 1972年 11月 1977年 3月 1986年 5月
建設工事開始 1973年 6月 1978年 2月 1986年 11月
初臨界 1977年 1月 1981年 7月 1994年 2月
運転開始 1977年 9月30日 1982年 3月19日 1994年 12月15日
運転終了 2016年 5月10日 2018年 5月23日 -

原子炉建屋

格納容器出入口

原子炉格納容器内部に通じる二重扉です。運転中は運転員・保修員が定期的にパトロールに入るほか、内部は監視カメラで常時監視しています。

原子炉格納容器内部

内径40m、全高77m、厚さ4cmの鋼鉄でできた巨大な容器の内部です。中には原子力発電所の心臓部である原子炉容器(写真中央下)や蒸気発生器(中央と左右)を収納しています。周囲は厚さ1.4mの鉄筋コンクリート壁で覆われています。1986年に事故を起こしたチェルノブイル発電所には原子炉格納容器がありませんでした。

原子炉容器

燃料集合体や制御棒が収められています。
大きさは3号機の場合、高さ約12m、直径約4m。157気圧、約300℃の高温高圧状態に耐えられるよう、厚さ約20cmの鋼鉄でできています。

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蒸気発生器

蒸気発生器の内部には一基あたり約3400本の伝熱管が入っています。原子炉容器で温められた約300℃のお湯で、伝熱管の外側を流れる別の水を蒸気に変えます。

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タービン建屋

タービン発電機

蒸気発生器でできた蒸気の力でタービンを回し、それにつながった発電機を回転させて電気をつくります。タービンは高圧タービンが1基、低圧タービンが2基直列に配置されており、低圧タービンの下には復水器と呼ばれる蒸気を水に戻す機器が設置されています。蒸気の体積を数千分の一にし、その圧力差で巨大なタービンを回りやすくしています。

変圧器と送電線

発電機でできた電気は変圧器で送電用電圧に高められ、四国各地へ送られます。

中央制御室

24時間体制で発電所の運転管理を行う中央制御室。1日2交代制で運転しています。運転員は、日常的に訓練を実施するとともに、松山市にある原子力保安研修所などで定期的な教育訓練を受け、技術や知識の向上に努めております。
中央制御室では、設備の状況、気象状況、放射線状況を常に監視し、異常が起こったときは、警報・計器により、直ちに運転員が確認・適切な措置がとられるようになっています。
また、運転員は、定期的に発電所内をパトロール・定期点検を行っています。

燃料取扱棟

使用済燃料プール

原子炉で3~4年間熱を出し続けた燃料集合体を、再処理工場へ送るまでの数年間、冷却と放射線を少なくするため貯蔵します。プールは各号機にそれぞれ設置されており、合計で2600体貯蔵することができます。プールの深さは約12m、底部4mに碁盤の目状のラックがあり、燃料集合体が収まっています。その上部8mは冷却と放射線遮へい用の水で満たされています。

燃料集合体

燃料であるウランは、ペレット(長さ約10mm、直径約8mmの陶器のように焼き固められたもの=写真参照)に加工されています。このペレット約360個を長さ4mの細長い管に詰め(燃料棒)、さらにこれを264本束ねたものが燃料集合体です。原子炉容器には、燃料集合体が157体はいっています。燃料集合体は、炉心で3~4年間使用します。原子炉容器から取り出された燃料集合体には、燃え残りのウランと新しく発生したプルトニウムがあることから、再処理工場でこれらの有用な資源を回収します。このため、再処理工場に搬出するまでの間、発電所の使用済燃料プールで一時貯蔵します。

ペレット

原子炉補助建屋

高圧注入ポンプ

一次冷却材配管に穴があく・破断するという、重大なトラブルを想定し、原子炉に大量のホウ酸水を送り込み、空だきを阻止する目的で設置されているポンプです。

非常用ディーゼル発電機

「発電所が停電」するというもしもの場合に備えて、常時待機している発電機です。停電を感知すると自動的に起動し、停電から10秒以内に重要機器に電気を供給します。各号機に2基ずつ設置、燃料系統や通電系統はそれぞれ独立した系統となっています。

事務所

発電所で働く四国電力社員は約350名、協力会社も含めると約1700名。このうち約5割の方は伊方町および周辺市町の出身者です。
定期検査中は約2500名の人々が働くようになります。