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水力発電所
昔から私たちは自然の恵みである水を、身近なエネルギーとして暮らしや産業に利用してきました。水力発電所では水を利用して電気をつくっています。石炭や石油などを海外からの輸入に頼っている日本では、水力は貴重な国産エネルギーです。
現在、四国の発電の約1割を水力発電が担っています。
水力発電所の特徴と役割
水力発電所の特徴
クリーンな循環エネルギー
川や海の水は、太陽の熱エネルギーで少しずつ蒸発して水蒸気になり、雲に変わります。そして、雨や雪になって再び地上に落ち、川や地下水として海に流れ込んでいきます。
このように水は、自然界に存在する無限でかつ循環しているエネルギーです。
水力発電は、この水の持つエネルギーを利用したクリーンな発電方式です。原子力発電と同様に、CO2を排出しない地球に優しい発電です。

水力発電所の役割
夏場に活躍
水力発電は、使われる電気の量に応じてすばやく発電する量を調整することができます。発電を開始するのに火力では数時間から半日程度かかりますが、水力発電なら5~10分ほど。この長所を活かして、特に夏場の昼間など、電気の使用量がピークになるときなどに活躍します。

揚水式水力
余剰電力で上池に汲み上げた水を下池に放水して発電する方式
貯水池式水力
山間のダムに貯めておいた水を流して発電する方式
自流式水力
川の流れをそのまま利用して発電する方式
水力発電所のしくみ
水力発電は水を高いところから低いところに導き、その水の力で水車を回し、水車につながっている発電機で電気を生みだします。
発電された電気は、変圧器を介して、送電線で変電所に送られたのち、配電線などにより家庭や工場に送られます。

A.ダム 主なダムの種類
ダムは水を貯めるために山間部につくられた壮大なスケールの建築物です。
水力発電のシンボルともいえるダムには、大雨の時などに放流を行うための洪水吐ゲートがついており、下流へ安全に水を放流しています。
重力式ダム
ダム自体の重さで水の圧力を支えるコンクリートのダムです。日本にあるほとんどのダムが重力式ダムです。

(愛媛県久万高原町、堤高:42.0m)
アーチ式ダム
水の圧力を左右両岸の岩盤で支えるようにアーチ型に作ったコンクリートのダムです。ダムの厚さが薄いため、少ない材料で作ることができます。

(徳島県那賀町、堤高:62.5m)
ロックフィルダム
現地で採取できる岩石や土を積み上げて作るダムです。ダムの内部は水を通さない土を使用しています。

「稲村ダム」
(高知県いの町、堤高:88.0m)
B.水圧鉄管
ダムから導水路を通ってきた水を水車に導く鉄管で、この中を水が流れます。

C.水車
水圧鉄管で導かれた水の力を、機械的な力(回転する力)に変えるのが水車です。

D.発電機
水車に連結して回転し、電気を発生させます。

E.変圧器
発電機でつくられた電気は、変圧器で電圧を高くして変電所に送られます。

水力発電所の種類
水力発電には、水の利用のしかたによって3つの種類があります。
いずれも水の流れで水車を回し、発電するというしくみは同じですが、地形に合わせた発電システムがつくられています。
揚水式
発電所の上部と下部に調整池をつくり、電気が余っているときは余剰電力を使って下池から上池に水を汲み上げておき、電気が必要なときはその水を下池に落として発電する。

自流式
川の流れをそのまま利用し、水路に引き込んだ水を利用して発電する。

貯水式(調整池式)
山間にダムをつくり、貯めておいた水を流して発電する。

四国電力の水力発電所
四国には57ヵ所の水力発電所(四国電力設備)があります。

水力発電所一覧表(当社設備)[2024年6月1日現在]
徳島県
発電所 | 認可出力(kW) |
---|---|
蔭 平 | 47,750 |
広 野 | 36,500 |
名 頃 | 1,300 |
祖 谷 | 6,300 |
高 野 | 5,200 |
一 宇 | 8,800 |
出 合 | 10,600 |
三 縄 | 7,000 |
伊 予 川 | 3,400 |
池 田 | 5,000 |
松尾川第一 | 20,800 |
松尾川第二 | 21,400 |
切 越 | 4,500 |
吉 良 | 3,000 |
高知県
発電所 | 認可出力(kW) |
---|---|
吉 良 川 | 256 |
名 村 川 | 420 |
伊尾木川 | 8,100 |
東 豊 永 | 6,500 |
大 田 口 | 1,500 |
穴 内 川 | 12,500 |
平 山 | 44,400 |
新 改 | 9,300 |
天 神 | 11,800 |
鏡 川 | 3,300 |
大 森 川 | 12,200 |
長 沢 | 5,200 |
分水第一 | 29,900 |
分水第二 | 7,800 |
分水第三 | 10,900 |
分水第四 | 8,100 |
大 橋 | 5,500 |
本 川 | 615,000 |
梼原川第一 | 1,550 |
梼原川第二 | 7,500 |
梼原川第三 | 2,800 |
津 賀 | 18,650 |
佐 賀 | 15,700 |
松 葉 川 | 320 |
坂 本 | 1,100 |
大 渡 | 33,000 |
名 野 川 | 1,200 |
加 枝 | 9,900 |
土 居 川 | 1,400 |
仁淀川第三 | 10,300 |
岩 屋 川 | 1,800 |
愛媛県
発電所 | 認可出力(kW) |
---|---|
第五黒川 | 5,500 |
小 村 | 3,100 |
柳 谷 | 23,800 |
面河第一 | 7,700 |
面河第二 | 1,600 |
面河第三 | 22,000 |
湯 山 | 3,400 |
鈍 川 | 800 |
船 渡 | 520 |
惣 川 | 1,130 |
横 林 | 5,000 |
加 茂 | 1,800 |
当 社 計 | 1,155,796 |
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本川発電所の見学
施設紹介
ピーク時電力需要増加に対応するため、夜間や休日に生じる、原子力・火力発電所の余剰電力で上池に水をくみ上げておき、ピーク時に約560mの落差を利用して発電する認可出力61.5万kWの揚水発電所です。


施設見学
見学可能な日時 | 平日(月曜日~金曜日) 9:00~17:00 年末年始(12月29日~1月3日)と作業・点検期間を除く。 |
---|---|
所要時間 | 約1時間30分 |
見学概要 | 概要説明(PR館の「エネルギープラザ本川」でジオラマ模型、展示パネルにより説明) 施設見学:地下発電所 |
その他 | 大型バス3台程度利用可能の駐車場あり |
お問い合わせ先 |
本川発電所 |
アクセス | 高知自動車道 伊野ICより お車(R194経由)で約1時間20分 松山自動車道 いよ西条ICより お車(R11→R194経由)で約50分 |
河川を利用される方へ
ダムからの放流に注意
釣りやキャンプなど川でのアウトドアスポーツは楽しいものです。
でも、天気は変わりやすいもの。
ダム上流で大雨が降ったりしてダムから放流した場合、川の水が増えることがありますのでご注意ください。
サイレンなどの警報を聞かれたら、すぐに川から離れ、高いところの安全な場所に移動してください。
大きなダムの放流と管理

ダムに関わる一般周知立札
ダムの下流には注意喚起のための立札を設置しています。
立札の位置や写真については各ダムページをご覧ください。
徳島県
高知県
愛媛県
ダムカード
ダムカードの配布について
ダムカードをご希望の方は、ダムへお越しいただき、現地掲示物の手順に従いお申し込みください。
お一人さま1枚、後日郵送で配布させていただきます。(2週間程度お時間を頂く場合があります。)
詳細は各ダムページをご覧ください。
大森川ダムにつきましては、アクセス道路の整備がされておりませんので、お越しいただく際はご注意ください。
よんでんダムナビ
四国電力では、ダムの魅力をお伝えするために、「よんでんダムナビ」アプリの配信を行っております。
みなさまもぜひダウンロードして、ダム巡りをお楽しみくださいませ。

- 広報誌ライト&ライフ(2019年10月号)でもご紹介しています。
ダム紹介特設サイト「DAMovie」
当社のダム(ハイダム18ヵ所)をご紹介する特設サイトです。